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その転移魔法、チートですよ?  作者: 気まぐれ屋さん
2章 屋敷の一日~ギルド移転
54/66

54.ギルド改造案01


前回までのあらすじ。

ギルド運営について会議中。


所持金約1億4657万MA(+貯金3億6800万MA)

――――――――――――――――――――――――



ここはギルドの広間。

4人掛けテーブルを4くっつけて巨大テーブルを作り、俺+ハーレムメンバー+受付嬢が座っている。


俺達はギルド会議中。

ギルドが独りで回るために必要なものや足りないものを、皆で考えようという議題だ。


それぞれが小さな紙1枚につき1つ、自分が必要だなと思っている物を書く。

何枚書いてもいい。


そして、それを皆が提出し、分類し、議論するのだ。



「さて、提出してください」



マニィの掛け声とともに、全員が紙を提出する。

内容はこんな感じだった。



――――――――――――――――――――――――

・俺

ギルドの資金

武器屋

鍛冶屋

アイテム屋

ギルド員専用宿舎

金庫番


・バグログ

資料室

ギルドマスター用の部屋

更衣室


・シルフィーン

訓練場

掲示板改造(難易度、報酬傾向に応じて分ける)

ギルド専属鍛冶屋

酒場

医務室


・グノーム

図書館

食料庫

キッチン

監禁部屋

情報屋


・イフリア

ギルド用図書館

大人の遊び場

薄い本

ギシギシアンアンできる場所

絵画展示スペース


・ローライレ

夫婦で住める場所


・サーヴィア

食堂

作戦室

シャワー室

武器庫


・ナージャ

リラックス部屋

筋トレ部屋


・ルシフェル

人手(雑用係)

魔導冷蔵庫

観葉植物


・マニィ

小型飛行船

ギルド専用飛行船発着場

何か専売特許

ギルド専用ポイント(溜めると商品と交換可能)

広大な土地

教会用のシスター

――――――――――――――――――――――――




「はい、ではこれらをカテゴリ別に分類しましょう」


「分類って、どんな風にだ?」


「そうですね。1000万MA以上かかるもの、それ以下で済むもの、不明で分類しましょう」


「被った意見は、紙を重ねるわよ」


「並び変えるですよ」


「既にある物、流用できそうな物は、紙にそう書いておくぞ」



そうして分類される。




――――――――――――――――――――――――

・1000万MA以上かかるもの

武器屋

鍛冶屋

アイテム屋

ギルド員専用宿舎

夫婦で住める場所

訓練場

ギルド専属鍛冶屋

図書館

食堂

シャワー室

小型飛行船

ギルド専用飛行船発着場

広大な土地


・1000万MA以下で済むもの

資料室(ある)

ギルドマスター用の部屋(ある)

更衣室(使用していない部屋あり)

掲示板改造(難易度、報酬傾向に応じて分ける)

監禁部屋(使用していない部屋あり)

キッチン(ある)

食料庫(倉庫を流用)

作戦室(使用していない部屋あり)

武器庫(使用していない部屋あり)

魔導冷蔵庫

観葉植物


・不明

ギルドの資金

金庫番

人手(雑用係)

酒場

医務室

情報屋

大人の遊び場

薄い本

ギシギシアンアンできる場所

絵画展示スペース

筋トレ部屋

リラックス部屋

何か専売特許

ギルド専用ポイント(溜めると商品と交換可能)

教会用のシスター

――――――――――――――――――――――――




「だいたい分類できましたね。

にしても、思ったより普通でつまらないです」


「そうだな。普通だな」


「普通ね」


「普通ですよ」


「普通ですわ」


「いやいや、イフリアさんのだけ変なものばかりっス!」


「いつも通りですわ」


「こらこら、ブレインストーミングでは、相手の意見を頭ごなしに否定するのは駄目です。

こうすればどうかという建設的な意見を言うんです」


「自分が悪いんスか?!」



ナージャが突っ込む。

そう。イフリアの意見も重要な意見だ。


性欲のはけ口。これがあるのとないのとでは大違い。


俺のいた世界では、風俗施設のない地域の性犯罪率は、施設がある地域より高いって話だからな。


という話をしたら、イフリア除く女性陣から冷たい視線をもらった。何でだ。



「すけべ」


「えっちですよ」


「わたくしと遊角さんは馬が合いますわ。

ところで馬のアレって、大きいですわね」


「溜まっているなら、ライレが処理するのじゃ」


「パパいか臭ーい」


「自分、そういう話はちょっと……」


「ふ、色欲か。7つの大罪から逃れられぬは人の定め。せいぜい苦しむがよい……」




マニィがコホンと咳払い。




「さて、これらの項目の多くに共通する問題点は何でしょうか?」


「そりゃ、金不足か?」


「土地も足りないですよ」


「そうです。土地と金、その二つです。

しかし、それらには単純な解決策があります」


「ほう?」


「解決は全て遊角さん次第です」


「俺?」


「はい。広大な土地をお持ちですよね?

転移魔法で何でも作れますよね?」



なるほど。マニィの言いたいことが分かった。



「俺の屋敷のある土地の一部をギルドに献上して、

俺の転移魔法で施設などを作れ、そういうことだな?」


「そういうことです」


「町のギルドが移設することは、ギルド規約的にセーフなのか?」


「大丈夫です」



ふむ。それなら、ギルドごと転移魔法で移設して、増築すれば問題解決だな。


しかし。



「アマンサの許可が取れるとは思えない」



このギルドの土地は俺のものではない。

勝手にギルドを移設するのは、窃盗と同じだ。


そうならないためには、ギルドマスターのアマンサの許可が必要なのだが、彼女は非協力的だった。

おそらく許可はしてくれないだろう。


それに、だ。



「ギルドの移設が成功したとしても、屋敷の土地から町まで片道20分の距離だ。

若干不便じゃないか?」


「遊角さん、あなたせっかく異世界に来たというのに、現代知識チートをしなくてどうするんですか」


「現代知識チート……そうか! 車に電車、いや、リニアモーターカーを作ればいいのか!」




町を一周する環状線と、ギルドと町を往復する線を作れば問題解決だ。

不便どころか便利になる。


俺の転移魔法は、材料さえあれば何でも再現できる。


しかしだな。



「町長や町の住人の許可がいるよな」



電車は、まちがいなく騒音で文句が出るだろう。


リニアモーターカーは、騒音はだいぶマシだが磁力の影響がどんなものか、日本でもまだ研究中だ。



「うーん、不確定要素や不安材料が多すぎる」


「さっきから何の話してるのよ?」


「いや、電車だと騒音がうるさいし……って電車のことを知らないのか」



俺は、現代の乗り物について話す。



「それ、電車とやらに、サイレントの魔法陣を仕込めばいいんじゃない?」



異世界には、防音の魔法も存在するらしい。

あっけなく問題解決だ。



「よし。となれば問題は、アマンサの許可と、町長や住人の反応、か」



アマンサの許可がとれなかった場合でも、ギルドの追加施設を俺の屋敷の土地に作ればいいので、町長の許可が取れるかどうかが問題となるだろう。



「ああそうだ、遊角さん。

電車は既に昔の異世界人が専売特許(笑)を取ったので、使えないですよ。

なので、魔導リニアを作ってください」


「専売特許、取られているのかよ。ってか(笑)ってなんだ」


「自分で考え出したわけでもないのに、専売特許を取るなんてセコいマネしてるから(笑)です」


「で、魔導リニアって何だ」


「ニリアモーターカーの原理を全部魔法で再現するんですよ。

車体をオリハルコンにして浮遊魔法抵抗を大幅に下げ浮遊魔法で浮遊させて、追尾魔法で決まった道をトレースさせるんです」


「その技術も、専売特許取られてるんじゃないのか?」


「やろうと思っても、普通だと国家予算を軽く超えるから誰もやらないです」



ふむ。なんとなく分かった。


だが出来るか? 俺の制限された転移魔法で。


俺は金貨を右手に握る。転移魔法さん、今言ったのが出来るなら左手に金貨を転移してください、テレポート。


……左手に移った、ってことは可能か。よし!



「マニィ、今言った魔導リニア、出来そうだ。

これから俺は何をすればいい?」


「まあ落ち付いてください。まだ計画どころか妄想の域を出ていません」


「要するに、町長を説得すればいいんでしょ?」


「簡単に言うなですよ。資料も用意していない。

交渉の手札もない。これで説得なんて出来ないですよ」


「そうですね。町の事情に疎い私たちだけでは無理ですね」


「助っ人が必要ですわ」


「ふむ」



喜んで助っ人になってくれそうな人物と、あまり頼りたくないが裏事情に詳しそうな人物に心当たりがある。


駄目元で頼んでみるか。



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