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その転移魔法、チートですよ?  作者: 気まぐれ屋さん
2章 屋敷の一日~ギルド移転
40/66

40.あの子の株が急下落


前回までのあらすじ。

グノームに1年分の食費(150万MA)を渡す。

ハーレムの子へのお小遣いは、それぞれ月に10万MAに決定。

所持金5億7700万MA(+貯金6800万MA)

――――――――――――――――――――――――



皆にお小遣いを10万MAずつあげた

(ダダをこねてきてウザかったので、仕方なくマニィにも渡した)


これで所持金は、約5億7650万MAほどになった。


今日は屋敷で、読みかけの4冊の本を読んでしまおうかと思っている。

それを読んでしまって、明日にでも皆と王都の図書館へもう一度行こう。



「で、俺は今日一日、屋敷にこもる予定だが、お前らはどうする?」



広間で俺の予定を伝えると、ローライレ以外は外へ出たがっているらしい。



「お小遣い稼ぎに依頼でも受けてくるわよ」


「畑に使う魔道具の資金が足りないですよ。

私も依頼を受けるですよ」


「わたくしも温泉経営のための税金30万MAを溜めるために依頼をこなしますわ」



俺の転移魔法が弱体化していなければ、グノームの言う魔道具も作れるのだろうが、今は普通に転移しか出来ない。


だがそれをさとられるわけにはいかない。

幻滅げんめつされるからな。



「じゃ、ギルドまで転移魔法で送ってやるよ」


「必要ないわよ。すぐそこまでの距離よ。

これくらいで転移魔法なんて頼ってたら、体が鈍っちゃうわよ」


「そうか。なら気を付けて行ってらっしゃい。

盗賊に誘拐されるなよ」



3人のエルフを玄関まで見送った。



◇ ◇ ◇ ◇



玄関にしばらく居ると、マニィも「飛行船でちょっと一稼ぎしてきます」というセリフを残し、出かけてしまう。


居間に戻るとローライレが紅茶をすすっていた。



「やかましい連中が去ったのじゃ。

清々せいせいするのじゃ」


「あいつらのこと嫌いか?」


「遊角の許しがなければ、ゴミと一緒に追い出しているところじゃ」


「そうか」



マニィはともかく、エルフ3人は悪い奴らじゃない。

ローライレもきっとそのうち、分かってくれるはずだ。



「ローライレは今日、どうするんだ?」


「それは、遊角が決めるのじゃ」


「主体性のない返事だな……」


「ライレは遊角と一緒に居たいのじゃ」



ローライレが立ちあがり、俺の前に来て抱きついてくる。


ふわっと水色の髪からいい香りがして、体から温もりが伝わり、パイオツの柔らかい感触が……ってイカン。



「や、やめろって」


「はぁ、落ち付くのじゃ……」


「離れてくれ」



ローライレを引き離す。

彼女はしゅんとなる。


俺はというと、最近ご無沙汰だからムラムラしてきた。



「俺は部屋に戻るから、ローライレも適当にくつろいでくれたらいい。

それじゃ」




俺は部屋へ戻った後、着替えを用意してシャワーへと向かった。



◇ ◇ ◇ ◇



シャワー室には、カーテンに仕切られた小部屋が5つほど並んでいる。


部屋は男女に分かれていないため、皆が使っている時間は俺は使うことが出来ない。


着替えを、脱衣室へ置く。


皆はちょうど出かけているため、ここには俺一人だけ。


シャワー室へ入り、小部屋のカーテンを閉め、シャワーを浴びる。


そういえば、これも魔道具なんだよな。

魔道具も、割と何でもアリな気がする。



◇ ◇ ◇ ◇



ああ、色々とスッキリした。


俺は体をき、脱衣所へ向かう。



「あぁクンカクンカ! クンカクンカ! スーハースーハー!

スーハースーハー! いい匂いじゃ……くんくん んはぁっ!」



するとそこには、俺のパンツを顔に当てているローライレ。


……。



「テレポート」



俺は転移で自分の部屋へ戻り、部屋の鍵を閉じ、着替えた。


ん? 変態を見ただろ、って?

はて、何の事だろうか。



「さて、図書の残りを読むか」



ドドドドドドドド!

廊下を走る音が聞こえる。



「待つのじゃ! 誤解じゃ!」



ドンドンドン!

扉が叩かれる。


ガチャガチャ!


ローレライは元々は屋敷の持ち主だったから、合鍵を持ってたんだよな、そういえば。

俺の部屋の鍵を開けてこようとしている。



「テレポート」



だが彼女が俺の部屋を開ける前に、合鍵を没収した。



「誤解じゃ! つい出来心だったのじゃ!

だから許してほしいのじゃー!」


「別に怒ってるわけじゃないぞー。

ちょっとドン引きしただけだ」


「まだ怒られた方がマシじゃ?!

頼むから、開けて欲しいのじゃー!」



俺は「種族大百科」を開く。

めぼしい種族をチェックするためだ。

全部読むのは無理。


「昔話100選」「異世界から来た人へ」は全部読んでしまおう。


「魔道具大百科」も、気になる物をチェックして、探すのもアリだな。



「うう……ぐすん」



っと、ローライレを無視し続けていたら泣き始めた。


仕方ないな。


俺はドアの鍵を開ける。



「ぐすん、ごしごし」


「おい、人のパンツで涙拭いてんじゃねぇよ」


「ぬ? あっ」



パンツをひったくる。



「ライレのパンツを返すのじゃ!」


「俺のパンツだよ!」


『ローライレ、次からばれないようにするバグ』


「分かったのじゃ、先生!」


「って、お前の差金さしがねかバグログー!」



その後、2人には俺の部屋で1時間正座してもらうことにした。



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