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きみのてのひら
きみというひとがだれで
そのひとがどんなひとだったのか
もうわすれてしまったけれど
ただそのてのひらに
ずいぶんとすくわれて
いきてきたきがする
きみのてのひらからうまれてきたものは
とてもあたたかくて
きみのてのひらからこぼれおちたものまでが
いつまでもいとおしい
ぼくのてのひらはいつもつめたくて
きみのてのひらがぬくめてくれた
わたしがあなたのてをあたためてあげるから
あなたはわたしのこころをあたためて
そういっててをつないであるいたきおく
てがつめたいひとのこころはあたたかいのよと
きみのてのひらはあたたかくて
こころまであたためるてのひらだったから
きみのこころがつめたいとおもったことは
なかったのに
そうでもないのよと
かなしくふったきみのてのひら
ひらひらと
ひらひらとまいちるよるのさくらのはなびら
とおいひのきおく




