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一話〘ゲームと現実〙

 家から出ようとしたらクラクラして……そして……。

 そこからの記憶がないここはどこなのだろう? 


 日本とは思えない街並み、ゲームで見たことのある住民の服装、信じられないがもしかして、ゲームの世界なのかもしれない。


 違うところも所々あったりするが、フリオンにこんな街あったような気がする。


 もし、フリオンの世界だとしたら最初は冒険者ギルド行かないといけないが、異世界に適応できるほどの適応能力がない。

  


 まずそもそも本当にゲームの世界なのか?



 疑問に思いながら周りを見渡した。


 道具屋や鍛冶屋、教会も少し形が違うように感じるがフリオンとほぼフリオンの世界だと感じた。

 まぁ確証がないが。


 そしてここの人たちは髪色、目の色、服装……まるでファンタジーゲームのようだ。

 現実ではありえない光景だ。


 ここに……ゲーム世界に来た心当たり? といえば家を出る前、ゲームを始めようとして最初にでてきた勇者に選ばれました……って文?

 その文が本当なら俺は勇者?

  

 そんな事を考えていると俺の周りの人が俺のほうを見て、まるで俺がゴミのような目で見ている。

 何かおかしいことでもしたのかとも思ったたが明らか周りと浮いている格好なので変な目で見られるのも無理がない。


 俺は黒髪で黒目そして、黒のパーカーに下はジーパン、靴は黄色のスニーカー。


 もちろん。こんな姿をしている人は周りにはいない。


 確かにファンタジーゲームの世界でこんな現実にいる一般人はここでは浮いて見えてみるのはまだいい。

 だけどそんなゴミのように見てくるのが精神的にしんどい。

 あまり見ないでくれ。


 記憶を探りながらギルドの方に歩いていく。


 街の看板が書かれているが全く読めない。

 住民たちの言葉も何を言っているかわからない。

 

「これもしかして詰んでね?」


 言葉も文字もわからない、そして異様な見た目の俺がギルド行っても、言葉もわからないので聞いてもわからない。


 こういうのって異世界転移? しても言葉や文字が自然と読めるようになってるのにひどいもんだ。


 突然わからない言語の国に行ったら言葉や文字がわからないのは当たり前。

 少なくとも俺にとっては信じがたいが現実のように感じる。

 そんな言葉や文字がわかるのはあくまで漫画やゲームの話だ。



おわった……



 現実の世界の戻り方もわからない。

 あの文で考えるに魔王を倒せってことだろうけど……


 まず諦めてここで暮らすにしても、どうすればいいのかわからない。


 モンスターを倒して稼ぐにしても武器がないと戦えない。 


 武器を買うとしてもお金がない。


 今のところ、ゲーム世界…いわば異世界召喚特典もない。


 世界は甘くない。


 持っているものは、スマホ、財布ぐらいしかない。


 ゲームの世界では日本のお金が使えないのだろう。


 フリオン通りなら金貨、銀貨、銅貨なのだろうか。


 買い物もさせてくれないとはどうしたものだ。


 ここで、空腹で死ぬしかないのか?


 それか凍え死ぬしかないのか。


 改めて終わっているな。


 どうしようにもできない。


 何すればいい?


 他に俺と同じ転移者はいるのだろうか?

 確かあの文に勇者『たち』って書かれてたような?


 考えても結局は無意味のようにも思えてきたがどうしたものか。


 とりあえず目的もなく街を周るしかないかもしれない。


 考えているとき、近くで叫び声らしい声が聞こえた。



「!!!!______」



 なにを言っているかわからないが、今はそれどころじゃないようだ。


 怖いが少し様子を見ることにした。



「!':",:」



 よくわからない言語を聞きながら慎重に近づいていく。


 叫ばれているその正体は。




────スライムの集団だった。



 住民たちがスライムに吸われ、スライムの養分となっている。


 石を投げて対抗しようとする村人もスライムにはダメージが入らず、住民の足から吸われ最終的に骨すら残らない。


 眺めていてもスライムは増え続け、どんどん大きくなっていく。


 緑黒く、ところどころ溶けているような体、そして、スライムのような体。


 この少女が黒幕なんだろうか。


 ただのスライムかとは思ったがゲーム通りなら、ここの街の住民はモンスターとは戦えなかったはず。


 それなら同仕様もできず、叫び逃げ回るしかできないだろう。


 一応勇者……と考えても武器もなく弱い俺は何もできるわけでもないので逃げる。


 しかし、スライムの少女がこちらを見て腹黒く微笑み、指示を恐らく出し、スライムの集団はこちらに気づいて、走っていく。


 そこまでスライムは速くないので、いけると思った瞬間。


いつの間にか俺の周りがスライムに囲まれていた。


「これはまずい」


 思わず声に出してしまった。


 意外にもスライムの頭が良かったのだ。


 スライムが集まり、そしてスライム大きくなり、体長2m以上のスライムが囲んでいる。


 スライムの少女がいるのでさらに厄介なのだから。


 ゲームにはいなかったし、こんなイベントもなかったはず、いや、あのゲームのイベントはあり過ぎるので見つけられてないだけかもしれないが。


 そんなことはどうでもいい。今を乗り越えなければいけない。


 逃げるしでも周りを囲まれている。


 倒すにしろ武器もない。


 スライムの攻撃は、それほどではないが、ゴリ押して逃げても、この大きさと数の多さに攻撃されたらたまったもんじゃない。


 怖い。


 もう、ゲーム世界生活終了……?


 まだ、諦めるのは早いのか?


 いや、俺はここの人たちと一緒で無力なのか。


 スライムが一斉に、俺を攻撃しかけようとした瞬間────


 スライムの隙間から黒髪の少女が立っていた。

初日は時間はバラバラでしたが明日からは20時に出すよう頑張ります…

応援してくださると私が喜びます。

これからよろしくお願いします!

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