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外伝1〘スライムの過去〙:ハク視点

一章を見てから見るのをおすすめします。

ハク目線です。

「ハク! マギ! ご飯よ」


 ベットの上で寝ていたら扉をトントン叩きながらお母さんがご飯と声をかける。

 

「今行く……マギはいないよ……」


 私は、寝ぼけながら返事をし、リビングに向かった。


「マギは、朝からそんな重い魔法書をよんでるの?」


「ハクは、もっと本を読んだほうがいいぞ。あと早起きもしといたほうがいいぞ」


 そんな会話をしながら椅子に座り、机の上に置いてある、近所のパン屋さんのパンをちぎって食べる。


「マギ、今日も外に出かけるの?」


「そうだ。運動も大事だろ。ハクも行くか?」


「たまには行こうかな?」


 そんな会話をしながらココアを飲む。

 私たちは食べ終わり、外に出かける準備をし終えた後、マギと一緒に外へ出た。


「「いってきます」」


「いってらっしゃい。気を付けてね」


 お母さんの言葉を聞き、扉を閉めた。


 マギは毎日、外に出て魔法の実践練習をしている。

 マギは何でも使える。

 どんな魔法も本当に才能があると思う。

 だけど私にはそんな才能もない。

 

 そんなことを考えるとマギがスライムを倒しまくっていた。


「ハク、魔法を使ったらどうだ? 面白いぞ」


「魔法には興味ないよ」


「そっか」


 私は魔法なんかより何か小道具を作ったほうが好きだから。

 魔法は魔力がないと何も打てない。

 けど、私の小道具は魔力がなくても扱える。


「い、痛っ急に押さない…………で?」


 突然、マギが私を押した、思わずコケてしまい怒ろうとしたその時、知らないでかい大人が立っていた。

 マギは、倒れだした。

 もしかして、私を助けようと?


 だけど、突然のことすぎて、足が動かせない。

 そのまま意識は遠退いた。


 暗い。

 見えない。

 知らない場所にいたことは分かった。


「ここどこ……」


「ここは、魔王のお城さ! 素晴らしいだろ? いや、暗いから見えないか! 」


 ここはどうやら魔王のお城らしい。

 でもどうしてここに?

 わからない。こわい


「魔王……?」


「そう! 魔王さ! 可愛いね〜ちっちゃい子大好きだよ〜よちよちよち〜」


「え?」


 突然、頭を撫ぜてきた。

 この大人いや、魔王は子供好きなのかもしれない。


「ところでお嬢さん。膨大な魔力が欲しい? 欲しいよね! 僕が膨大な魔力をあげよう!」


「本当? 魔力ほしい!」


 昔から魔力が欲しかった。

 そんな甘い話があっていいのかと思ったが乗ることにした。

 魔王って怖いイメージあったけど優しい人だったんだ。


「僕、頑張っちゃうぞ」


「い、痛い……」


「魔力を手に入れるには我慢しないとね」


 針のようなものが腕に刺さった感触がした。

 冷たくて何が気持ち悪い感触がし、人生でこんな痛いのが初めてだった。

 だけど、魔力を手に入れるには必要なことなのかもしれない。


「馴染み液注入♡ ん〜何入れちゃおっかな〜前、魔族の血入れちゃって死んじゃったからね〜人間は弱いな〜w」


「え、確実に魔力もらえないの?」


「ちょっとは増えるよ? 人間より魔力がない生物なんて少ないからね〜」


「膨大って沢山ってことだよね」


「魔力のない人間にとっては膨大じゃない〜?0が1になるんだよ! 無いのとあるのとで全然違うじゃないか〜」


「マギみたいになれないの?」


「マギ? あぁ……お嬢さんと一緒にいた子だね! あの子は凄いあったね! 難しいんじゃない? 才能ない子はどれだけやっても才能ある子には負ける」


「…………」


「君にできるだけ魔力を入れるため! いろいろいれるよ」


 マギにはなれないの……

 とてもショックで現実突きつけられた。

 

 とても激しい痛みに襲われ、意識がなくなった。


 一週間この痛みが続いた。

 何やら会話している声が聞こえる。



「飽きちゃった〜まぁかわいいスライムができたんじゃない? スライムは失敗作ってことだけど〜」


「ハクを返せ! こんな姿にしあがって!」


「飽きたから返すよ! そんなキャンキャン吠えない吠えない!」


「ふざけるな!」


「あ、君たちの親はもう死んじゃってるけど頑張ってね!」


「は……?」


「実験してたんだけど……死んじゃった☆」


マギ……マギなの?

 声がうまく出せない。

 魔王……許せない……

 殺してやる……お母さんを……よくも……

 私はこの会話を聞いて怒りがたまる。


「………………ふざけるな」


「そういう言葉もいらなーいじゃ〜ね☆」


「ちょっっ……」


 


 光りに包まれたように感じた。



「おい……おい! 大丈夫か!」


 目が覚めるとここは森のような場所にいた。


「……マギ?」


「よかった生きていて」


「ここは……?」


「ここは、住んでた街外れの森だ」


「……どうして?」


「それは……とにかくここで暮らすぞ。あと街にはいくな」


 マギが、森の中で過ごすということを言い出した。

 街の中には入れないのだろうか。

 


 そして数百年たち、私は魔王殺しのためたくさん本を読んだ。

 親の復讐とマギのスライム化、そして私をスライム化し苦しめ声が上手く出なくなった恨みの為だけに魔王を殺すために調べた。

 勇者は何年かに一度召喚されるが魔王が強すぎて勝てない。

 かと言って私は魔力がなく力もない。

 

 だから、私は魔王を倒せるようサポートするように考えた。

 いろんな魔法書を読んで、あるものを見つけた。


「魔王を弱体化する……魔法……の石?」


 この本は地下にあった本で弱体化メインの魔法書だったので読んでみたらなんと魔王限定の魔法があったのだ。

 しかも必要の魔石が本の特典で入っていたのだ。


「これで……ついに……あとは……」


 魔石に魔力を入れ、弱体化するものなので魔力が必要だった。

 そこはマギに協力してもらうことにした。


「マギ……これ……協力してほしい……」


「魔王の弱体化……か。でもこれは危なすぎる。無理だ」


「そんな……マギは魔王が憎くないの?」


「あぁ嫌いさだけどこの魔法は……お前の命がなくなるぞ」


「それでもいい……。被害を増やしたくないの……」


「ふざけるのは大概にしろよ……」


 マギは私の顔を合わせず、どっか行ってしまった。

 命を大事にしないといけないのは分かるけど、数千人の命を奪うなら苦しむなら一人二人の犠牲は必要だと思った。

 例え私や身近な人が死んでも。


 モンスターを倒すと魔力がそのままもらえたりすることがあるらしい。

 あまりやりたくない方法だったがやるしかない。

 でも、殺したくない。

 ある条件を満たしたら……




「なんだこれ?」


「これは……魔石……いざって時に魔力を込めると……強い……魔法が……出る……どんな魔法かは分からない……」


「なんだ突然」


「マギって……外に出ること……あるでしょ……死んでほしくないから……」


「…………ふーんまぁ貰っとく」


 マギを呼び出し、渡した魔石はほとんどの魔力を消耗し、魔法を打ち出すもの。

 マギはそれを使ったら私はマギを殺しに行く。

 そう決めた。

 マギが魔法を使わないことを願って……




************************




 マギが魔法を使ってしまった……

 まさかそんなことがあるなんて……

 殺すべき……これは……世界のため……

 スライムには弱点の穴がある。

 私はそれを知ってる。

 

 私は……その穴を押してしまった。

 マギは弾け飛び、マギは驚きと悲しみの顔になっていた。

 

 私はなんてことをしてしまったのだろう。

 泣きながら笑ってしまう。

 マギをやるほど魔王を倒すべきかわからなくなってくる。

 だけど、もうやってしまったからには私はこの世界にいる必要がない。

 魔王はこの勇者に託すことに…………


 


 ごめんなさい……マギ……

これで本当の一章の終わりです。


見てくださってありがとうございます!

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