十話〘2日目〙
「また、私が寝ている間にこんなことが……」
俺は夜にあったことを全て説明した。
「私ってなんかあったとき寝てるよね……ごめんね」
「大丈夫、気にしないでくれ」
「ありがとう。その分私、戦うから!」
「なんか、俺って男らしくないな」
「そんな事ないから!」
そうして、俺達は昨日のパンを食べ、街の外へでる。
昨日の森には行かず、ひたすらここのスライムを剣や魔法で倒していく。
なんと一日で俺は、スライムを瞬殺できるようになった。
今日は、数百体倒した気がした。
夕方になり、昨日のパンがなくなったので、街で食事を買うことにした。
王にここの言葉を分かるようにしてくれたといい、まだ文字は分からない。
商品の値段が分からないため、聞く。
「すみません、このパンいくらですか?」
「兄ちゃん! 1個、銅貨5枚だよ。書いてるじゃないか」
「文字が読めなくて……」
「なんてこった! そうか勇者さんか。そりゃしゃーないな」
パンを2個買い、店を出た。
「リョウ! 止めてくれる人いたよ!」
「まじか! ありがとう」
今夜泊めてくれる人を見つけてきてくれたようだ。
俺達は泊めてくれる人の家に向かった。
「いっらっしゃいなの」
「泊めていただきありがとうございます」
「全然いいの。勇者の話聞きたいの」
「全然喋りますよ」
おっとりした女性で、いい人そうで安心した。
「ここは、観光地でもないから宿がないの。大変だったはずなの」
「そうですね。だいぶ苦労しました」
「そうえば、最近深夜、スライムが大勢でお城に向かってるらしいの」
「え、もしかして」
「心当たりがあるの?」
「うん。昨日、私とリョウが会った時、スライムがたくさんいたんだよね」
「そうだったの……その時出張で出かけてたの……」
「その騒動の黒幕と話したんだけどもう、やめるって言ってました」
「本当なの?助かるの」
まぁ本当かはわからないけど。
スライム騒動の話で盛り上がっていた。
そうしているうちに寝る時間になった。
「しっかり寝るなの」
「「おやすみ」」
────きゃぁぁぁぁぁーやめてぇぇぇ
「なにか、声が聞こえるきが……」
俺は外の声が聞こえ、夜遅く起きてしまった。
何があったのか窓を眺めると……
周りは火の海になっていた。