表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
6/6

私は女を一目見て、おや、と思った。


そして気付いた。


欧米人ばりの派手な顔。


化粧はあのときよりも控えめだったが、忘れるわけもない。


ラーメン屋で私のチャーシューを取ったあの女だ。


二つあるほくろの位置も同じだ。


どうやって私の息子と知り合った。


女のほうはどうやら私のほうに気付いていないようだ。


四年前にラーメン屋で一度会い、チャーシューを取っただけの男なんていちいち覚えていられないのだろう。


家に上げ、二人から話を聞いている間、私は大変難しい顔をしていたことだろう。


息子はさすがに気付き、気にはしていたが直接それに触れることはなかった。


やがて息子が女を送って行き、そして帰ってきた。


家に入るなり開口一番「お父さん、どうしてあんなに険しい顔をしてたんだ。彼女がものすごく気にしていたよ」と言った。


「それはな」


私は四年前のラーメン屋での出来事を話した。


「えっ、それ本当なの」


「私がそんな嘘をつくわけがないだろう」


「間違いなく彼女なの」


「間違いない」


「そんな。彼女がそんなことをする人だったなんて」


結局、息子はあの女と別れた。


頭は良いと思っていたが、女を見る目はまだまだのようだ。


とにかくあの女は、人柄が良くて家庭を大事にするタイプのうえに、大手企業で出世頭の男を逃してしまったのだ。


たった一枚のチャーシューのために。



        終

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ