2話 魔王
俺が扉を開けると、中にはすでにその部屋の主である魔王と俺と一緒に来たリーシャ以外の四天王三人がすでにそろっていた。
「悪い、遅れた」
「いえいえ、私も今来たところですし、気にしないでください」
と、俺の謝罪に一番最初に反応したのは、ネルド・ネクロニア。
四天王の中でも一番の新参者で死霊を操る能力を持ち、主に呪いを武器にしている四天王だ。だが、その力は他の四天王より低いため、よくゲームなどで『奴は四天王の中でもっとも最弱な奴だ』とよく言われる可哀想なポジションにいる四天王だだ。
だが、性格は社交的で欲があまり無いため部下の魔物には信頼されているが、他の四天王半数や魔王、偶に俺にパシリに使われることもある。
ちなみに、女性だ。
「なに、そのぐらい気にすることではない、ガハハハハ」
と、豪快に笑っているのは、ドラゴ・グリード。
四天王の中で、一番の怪力を持ち、その一撃はダイアモンドですら、ガラスのように砕く、龍人種の長。
性格は豪快で小さいことは気にしない人。なので、よく書類整理などの仕事を忘れてその手伝いを俺がさせられる。また、ネルドを唯一パシリとして使わない人。
部下の信頼はそれなりにあるが、性格が豪快すぎるため偶に、泣き疲れることがある。(主に俺に)
「二人の言うとおりですよ。そんなことはこの場にいる全員、誰も気にしてないので謝らなくて大丈夫ですよ」
と、言ったのは四天王の中でも一番の実力を持つ悪魔族の長、ドルーガ・サタン。
四天王の中でも一番俺が苦手な奴だ。理由は簡単だ。
まず、いつも笑顔なところが胡散臭く、絶対腹黒い奴だと、会ったときに一発で確信できるぐらいテンプレな奴だ。そして、四天王の中で一番、頭の回転が速く、七つの種族がある悪魔族のすべての種族の能力が使用できると言った、チートに近い能力も持っている。
そのため、彼は四天王の中で最強と呼ばれているのだ。
あ、後ついでにもう一人の四天王についてもしっかりと説明しよう。
リーシャ・ル・ドラキュラ。
前回、軽く紹介したと思うが、俺の相方で吸血鬼の王、いやお姫様と言うべきか。
能力に関しては主に、魔力や生命力を吸うドレイン、だいだいドラキュラの名を継ぐ者に与えられる、様々な者の血を吸い強力な魔力を得た魔槍血まみれの王、そして闇系統の魔術を扱う。
性格は、少々お嬢様体質であり、自分の思い通りにならないと拗ねたり、たまに常識はずれな行動をする。
と、四天王全員の説明はこれくらいでいいだろう。
あ、ちなみに俺はここでの役職は執行者と呼ばれる特殊な役職で、主な仕事は魔王や四天王の補佐や反乱分子鎮圧や殲滅といった、複数の仕事がある。
そのため、この役職の地位は四天王たちとあまり変わりは無い。
まあ、この役職に就いたのは2週間ぐらい前なのだが。
それまでもこの役職に似たような仕事をしてきたため、この役職が与えられたわけなのだが、実のところこの役職は俺のために作られたものであるらしい。
そのため、この役職に就いているのは俺以外にはいない。
と、まあこれぐらいで俺の説明はいいかな。
あ、能力のほうはのちのち明かしていくからここではまだ説明はしない。
さてと、最後に俺たちをここに呼び出した我らの主である魔王ゾーア様について説明しよう。
見た目はなぜだか知らないが子供(女の子)の姿をしており、歴代最強の魔王と呼ばれている。
性格は温厚で自分の大陸の魔族の住民たちが平和で過ごせるのならそれでいいため人間たちの大陸には進行はしていない。
能力はチートすぎる・・・・・・・・
たとえば、ブラックホールを一瞬で創ったり、半径約20キロメートルを一撃で焼け野原に変えたりなど・・・・・
本当に勇者側じゃなくてよかった・・・・
まあ、他にもたくさんの能力があり中には精神的なものとか・・・・
(SAN値がごりごり削れて発狂しかけたな)
他にも・・・・・・・凄すぎてこれ以上はもう・・・・・
まあ、話を戻すが魔王はいたずらも好きなため・・・・・・いや、ここで語るのはやめておこう。
うん、また別の機会にしよう。
とりあえず、ここにいる人物全員の説明はこれくらいにしておこう。
とりあえず、話を最初に戻そう。
俺は思考することをやめ、魔王に話しかけた。
「で、俺たちを呼んだ用件は何だ」
「ん、ああ用件はね・・・・・暇だからゲームしようよ」
『・・・・・・はい?』
どうやら俺たちは全員幻聴が聞こえたようだ。
「いや、だからゲームしようって言ったの」
訂正、幻聴じゃなかった。
そして、さっきの魔王の説明で忘れていたこと。
それは魔王は見た目と精神年齢も同じだと言うこと。
「ちょっと待て、それじゃ、なんだ。俺たちが呼ばれた理由は・・・遊び相手をさせるためかよ」
「うん、そうだよ」
魔王はかわいらしくうなずいた。
「ハア~~」
俺は深いため息をついた。
「だめ・・・・・」
魔王は首をかしげながら、瞳に涙を浮かべながら言った。
『う・・・・』
やばい・・・か、かわいい
ホント、かわいすぎるよ ハア、ハア
他の四天王たちの全員もう目が何かやばい犯罪者の目に変わっている。
『分かりました』
俺たちがそう言うと、魔王は顔に楽しそうな笑みを浮かべた。
「ありがとう」
や、やばいこれはこれで、破壊力が・・・・・・
その後、俺たちは時間にして約30秒ほど動きが止まった。
今回の話は主にキャラ説明を主人公の主観で行いました。
そして、後半は盛大にキャラ崩壊が起こっています。
ちなみに、次回はこのお話の続きです。
さあ、魔王と主人公と四天王たちは一体どんなことをして遊ぶのかwww