物語の構成について
さて久々。今回は『構成』についてちょっとアドバイス。
以前も触れましたが構成とは作品の『見せ方』です。物語の基本構成は起承転結。これは時間軸ではなくあくまで物語としての構成です。ですので過去が結で未来が起などであっても起承転結という概念上に破綻はありません。
そして自分の作品をどのような順序で見せれば魅力的な起承転結物語ができるのか、みなさま結構悩むところだと思います。
●起で行きなりクライマックスを描く場合
よく見かける手法ですね。たとえばミステリーならば解決シーン。バトル物なら物語上重要なバトルシーンなど。こういうクライマックスシーンを行きなり冒頭に持ってくるのは物語をとても印象強くさせる構成です。
○注意
しかしかくいう手法は読者としては何がなんだかわからず、かなりおいてけぼりくらいます。お金を出して買った本であれば面白くなるまで我慢するでしょうが、ネット小説ユーザーはシビアです。こういった読者が望むのはほとんどの場合『手軽な面白さ』。あまりに拘り、中々見所を見出だせない作品は嫌煙されがちです。
●節ごとに人称、あるいは視点を変える場合
節が変われば大抵シーンが移ります。シーンが移れば状況も変わり語り手が変わることもあります。
たとえば節ごとに語り手を変えれば物語は多角的となります。ミステリーではよく見られますね。
あと、あまり見かけませんが同じ語り手だけど『人称が違う』という手法もあります。
一人称→三人称→一人称→三人称、みたいに節ごとで人称だけを変えるという職人技。
○注意点(語り手変更)
多角的な半面、読者は状況把握に追われ疲れたり、混乱したりすることがあります。この構成を選ぶ場合はきちんとすべての語り手が物語の中心、あるいは結末まで向かうようにしましょう。
○注意点(人称変更)
何事にも“変更”には“理由”がつきもの。人称を変更するという構成はその理由が重要になってきます。ミステリーならば事件の真相に関わるためとか、必ず読了後に理解出来るような理由を考えて使いましょう。
今回も簡単ではありましたが構成はとっても重要な項目です。色々思索して物語をより面白くしましょう。




