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レーヴ・ギャラント(旧Fw:Re:さっきのについて)  作者: 橘月 蛍
深淵世界(ディープグラウンド)編
35/38

休憩という名の酒盛り・・・・ただし若干2名のみ。

第90階層上層〈誰も知らない場所〉


「さあ飲め!ほら飲め!ハイテンションで酔っ払うのだ!」

「ちょっよせっまtがぼぼぼ...」


酒が届くなりリュートに煽らせるフェンリルを横目に、カイトは嘆息する。


「速攻で飲ますのかよ...。」

「フェンリルが少し落ち着けばいいだけじゃねえの...?」


クロウが呆れ返った様子でもっともなことを言う。


「っくはぁ!飲んだったwww全く強引だにゃあフェンちゃんわぁ~。よ~しよしよしよしっ!」

「わふ~!」

「「お前は犬かっ!?」」

「きゃうんっ!」


リュートに撫でられて透明な尻尾をぶん回したフェンリルが男二人にぶっ叩かれる。


「ひどいなぁ。叩くことないじゃない。」

「むしろグーでも良かったよねっ♪」

「「お前も同罪だっ!」」

「あひんっw」

「紙使いかっ!?」

「ごふぅっ!?」

「....ネタが判らん」


ふざけたリュートもグーで殴られ、さらにふざけた反応で返したのをカイトが裏拳で鳩尾にツッコむ。クロウは殴ろうとしてネタがわからず構えた姿勢で硬直していた。実に残念そうですね、大将。

その様子をフィーネとパフェを啄きながら見ていたシャナが呆れたようにしながら口を開く。


「そういえば、何でゼトがいんの?」

「ん?問題が解決したとカイネスにメール飛ばしたら召喚された。旅団のギルドカードをターゲットに召喚したらしい。」

「あ、さいですか...。」


何でもないように返すゼトにシャナはガクッと疲れを感じながらカイトに向き直る。


「で、どうするの?」

「んー。まぁ、レベル的にはまだまだ余裕だ。トラップの類さえ気にしておけば今の所持品で行けるだろんぐっ!?」


端的な問に僅かに考える素振りを見せてカイトが淡々と答え終わる前に開いた口へタップリとパフェの乗ったスプーンが突っ込まれた。


「じゃあ、また明日からボチボチ攻略するか。あ、もうすぐ武器のレベル上がるから前出るから。」

「甘っ!わかった。じゃあ中衛はリュートか。」

「中距離?ちょっと銃弾の在庫整理するかなぁ。余してるからなぁ~。」

「一時期一人FPSしてた時の余りか。」

「そそ。何気に固有空間にもっさりあるんだお。ストレージに入らないから支配領域使うしか無いんだよね。」

「倉庫の分はどうしたんだ?」

「それも固有空間に突っ込んで来ますた。容量は固有空間一番だけど、取り出しづらいのがねぇ。」

「そうだな。まぁオレは支配領域の操作が上手くないからストレージだよりだけどな。」

「てゆうか倉庫系種類多すぎだよね。」


プレイヤー専用のストレージの他に、思考操作のみで取り出せる支配領域と空間に開けた穴に手を突っ込んで探す固有空間がある。固有空間は魔法系ベーススキルのそこそこ上がってる人なら大体覚えている便利魔法である。ちなみにどれもメニュー画面からアクセス出来る。


「とりあえず風呂って寝る。おやすみ。」

「......ん、いく。」


パフェを完食したシャナとフィーネがさっさと会計を済ませていなくなった。


「今日は解散だな。」

「そうだな。」


リュートとフェンリルは空気を読んだのか特に主張せず、その日は解散となった。




「おはよー!今日も張り切って行こう!」

「果てしなく場違いなっ!?」

「いや、もう諦めよう?」


カイトに場違いと言われシャナには諦められたリュートの格好は、どう見ても某老蛇ステルスゲームに出てくる特殊迷彩付マッスルスーツを女性用に仕立て直したものである。ただし、腰には膝上丈のパレオの様な布を巻きつけ、防弾具ボディアーマーを装備しているが。違和感がすごい。


「オクトカムの再現は諦めた!殆ど見た目だけです〈どや」

「ほっとこう。うん。」

「とりあえず、98層辺りまでさっくり攻略しよう!」


フェンリルにまでスルーされたリュートは涙目である。


「あ、中距離って言うけど、AアンチMマテリアルRライフルの弾が大量に余ってるからバラ撒きまする。音に注意ね。」

「はいよ。支援無しでいいのか?」

「んー。グループでなければ掛けなくてもいいよ。反動負けしないし。」

「わかり。行くか。」


もさくさと集まったメンバーを引き連れ、カイトを先頭に攻略を再開するのであった。

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