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ラッキーな俺の韓国軍物語  作者: rumari


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6/6

分隊長

日本の自衛隊とは違って、韓国は徴兵制度である。

だから、韓国の訓練所とはかなり閉鎖的なイメージかも知れない。

実際に俺もそんなイメージを持っていたから、無理でもない話ではある。

だけど、訓練所という環境はとても厳しいけど、別に閉鎖された場所ではない。

実は本人が望めば、いつでも途中でここから出ることも出来る。

その場合はそれを経歴としては認めてはくれず、兵役がリセットされるという事になるので、俺はしたいと思わなかった。

普通はなかなかしないような行動である。

だって、これは無駄に兵役の期間を延ばす行為だからだ。

しかし、人間の価値観は様々で、この制度を使ってしまう人間も一定数は存在する。

そして、俺たちの小隊には訓練所入所1日目にもかかわらず、テキパキと動ける優秀な人間がいたのである。


「軍服を着る時はこうするんだよ。軍帽はこうして角をつけて…」


彼は最初周りの人間にもこれはこうすれば良いということを教えてくれる気前の良い人に見えていた。

何故か訓練所の事情をよく知っている彼に俺たちは不思議な目を向けるしかなかった。

俺たちが彼奴の異常性を確認したのは夕方になって俺たちは食事を終わらせた頃だった。

寝る前になって、夕方の点呼をするという流れになった。

点呼とは人員点検のことで、その際には分隊長が教官に定型文で人員の報告をする。

そのことで教官が分隊長を決めないとという話した時だった。


「あ、お前!」


教官は久しぶりに見た人を見るような目で彼のことを見つめた。

どうやら、知り合いらしい。


「お前はここのことをよく知っているからな…よし、分隊長はお前で決定だ。」


教官はそれだけにはとどまらず、彼を分隊長として指名した。


「よく知っている?」


その言葉に俺たちは頭の上にはてなマークを浮かべるしかなかった。

教官はそのまま俺たちに点呼の定型文を覚えるようにと指示して、出ていってしまった。

俺たちは彼に先ほどのことの真意を問うために詰め寄った。

そこでやっと彼は恥ずかしげに自分の事情を明かした。


「実は俺って今回が3回目なんだよね…1回目は1週目に、2回目は3週目に訓練が辛すぎて、もう辞めますと言って出てきたんだ。」


こいつは最高にクレイジーだった。

一回のみならず、2回も脱走しているとは…

ということは、彼は自分の人生の内、大切な四週間を辛いという理由だけでぱあにしたのである。

しかも、この訓練期間は給料も発生しないから、本当に無駄にしたとしか言いようがなかった。

彼の謎の手慣れた感じはこのいかれた行為が原因だった。

俺は彼のことを揶揄って、彼を内心で転生者と呼ぶことにした。

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