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ラッキーな俺の韓国軍物語  作者: rumari


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修了式を終わらせた俺は正に有頂天になっていた。

ちょっと有頂天過ぎて、不寝番の時もるんるんとした気持ちになっていた。

これからは不寝番をしなくていいという事実にその夜は物凄く元気だった。

鼻唄を歌うくらいには機嫌が良かったのである。

当時の俺は今なら何だって許せるような気持ちだった。


だけど、その気持ちはすぐに壊されることになった。

修了式の翌日、すなわち、自隊配置の日のこと。

チビが生活館に帰ってきた

実はチビは行軍での無理が祟って、腰をやられていた。

それで行軍の日から病棟にいたけど、今日は自隊配置の日ということもあって戻ってきたみたいだ。


「腰はもう大丈夫か?」


「はい、少し直った感じです。」


そういって、チビは自信の腰を少し擦った。

まだ、痛みが残っているらしい。

俺は心の奥で、だから、やめといた方が良いと言ったのにという言葉をかみ殺した。

もうすぐ離れ離れになる時刻が近づいていたこともあって、そんな無駄な話は止めとこうと思ったからである。


「それよりも兄貴、あれ聞きました?」


「何を?」


チビが急にそんなことを言ってきた。

だけど、俺としては何の心当たりがなかった。

何か特別に通知されたことはなかったのである。

俺はチビに次の内容を話すように促した。


「俺も助教に聞いた話ですけど、常勤の人って直ぐに家に帰る訳ではないらしいですよ。」


「どういうことだ?」


俺は直ぐにチビの話しを追及した。

それは俺にとってかなり大事な問題だった。

今、俺が正常でいられるのは、もう直ぐ家に帰れるという事実があってこそだった。

そうじゃないと今からでも発狂していても可笑しくなかった。


「最近ですけど、常勤の脱営が増えてきて、連隊で7日間の精神教育をしてから家に返しているみたいってことを聞きました。」


「はあ?」


俺はとんでもない言葉に怒りが立ち込めてきた。

俺が今まで我慢できていたのは一ヶ月という期間が決まっていたからである。

それ以上になったら、俺も自分が何をするか確信が持てなかった。

それだけ当時の俺は必死だった。

燃え盛る怒りが行き場を失って、俺の頭を沸騰させる。

俺は段々と頭が熱くなる感覚を感じた。


そして、それは自隊配置のバスに乗ってからも変わらなかった。

それどころか、怒りと熱は増していた。

終いには、その怒りを発散させたいという気持ちが湧いてきた。

具体的に言うと、それは訓練所の建物に火をつけたいというとんでもない欲望だった。

だけど、理性として、そんなことはしてはいけないとわかっている。


「落ち着け。まだその話が確定した訳でもない。落ち着くんだ。」


俺は自分のことを必死になだめた。

ここで騒ぎ立てても意味がない。

それにチビが聞いた噂が真実という証拠もどこにもいない。

だから、今日が終わるまでは我慢するんだと自分に言い聞かせる。

そうやって、俺は世界が炎に包まれることを見たいという奇妙な欲求を何とか納めた。

そして、窓辺の冷気で頭を冷やしながら眠りについた。

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