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ラッキーな俺の韓国軍物語  作者: rumari


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行軍準備

後一つの訓練で訓練所の生活も終わろうとしていた。

そして、その訓練というのは軍の中でももっとも悪名高い訓練の一つである行軍だった。

行軍とは簡単に言えば、歩く訓練である。

その目的は戦争において、物資を背負って長距離を歩ける軍人を育てることだった。

今回の行軍は距離にしたら20キロメートル、荷物の重さは25キログラムとのことだった。


そこに銃とか防弾ヘルメットなどの重さが加わってくる。

もちろん、それを持つだけなら何とか出来る。

だけど、それを背負って20キロを歩くとなると話は違ってくる。

ただでさえ、扁平足である自分としては負傷のリスクが段違いに上がるということだ。

そして、軍での負傷は前述した通り、人生に置いて致命的な損失だった。

実際に俺の友人の中にも行軍中に腰をやられた奴がある。

だから、何とか負傷しない方法はないのかと俺は頭を悩ませていた。


そうやって、俺が現実逃避しているところで、教官が生活館に入ってきた。

これは珍しいことで、俺たちは驚いた。

普段は何かあっても一般兵の助教が呼びに来るというのに、今回は将校である教官が来たからである。

教官はそれから俺たちを一人一人呼び寄せて面談を開始した。


「どういうことだろうか?」


「さあ?」


皆んなが戸惑っていたところで俺の順番がきた。

俺は教官の指示通り用意された部屋の方へと入った。


「さあ、座って!」


「は、はい。」


俺は言われるがままに椅子に座った。

そして、教官の話の続きを待つ。


「実は行軍の前にはこういう面談をするのが決まりでね。君も知っていると思うけど、何分、行軍の時は負傷者が多発するからね。」


「そうですか…」


俺は適当に相槌を打った。

教官はそんな俺のことは構わず話を続けた。


「では、単度直入に聞くけど、君って何も怪我せずに行軍を終わらせる自信はあるのかい?」


「…」


実を言うとそんな自信は全くなかった。

確かにここ1ヶ月の訓練で俺の肉体は今までないくらいに最高潮だった。

だが、それはあくまでも俺の基準での話で、平均で見たら絶対に物足りないないと思えた。

毎日の走り込みでやっと完走出来るだけの体力。

それなのに、今回の訓練は体力に加えて筋力も必要になる。

訓練所では筋力運動なんて過程にないから、物凄く不安だったのである。

俺はその気持ちを素直に漏らした。


「正直、自信はないですね。」


「そう?じゃあ、君、今回の訓練で除外ね。」


「え?」


教官の言葉に俺は面食らった。

一体どういうことだ?


「だって、自信ないんでしょう?」


「それはそうですけど…」


俺としては願ったりの展開だったけど、何か腑に落ちない。

自身がないという一言でこうなるのは予想外だったのである。

俺が返答に困っていると、教官は説明を開始した。


「俺としては負傷者が出るのが困るからね。もちろん、訓練には参加はしてもらうよ。でも、軍装はなしということ。それだと出来るよね?」


ふむ、これはあれだな。

多分、教官は事故を恐れている。

韓国軍の上層部はエリート主義で、事故を一つ起こすだけでも昇進コースから脱落することがあるとのこと。

そういうことで、将校たちは事件を隠蔽する傾向がある。

だが、目の前の教官はそもそもの事故発生を予防しようとしているみたいだった。

それなら、目的が病気や怪我なく兵役を終えるだけの俺としては遠慮するような理由はない。

他の分隊員を考えると少し良心が痛かったけど、俺はその好意を受け入れる事にした。


「はい。それだと大丈夫そうです。」


そうやって、俺の行軍はイージーモードになった。

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