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ラッキーな俺の韓国軍物語  作者: rumari


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16/17

宿営

人生には本当に何があるかわからない。

意味のない選択だと思っていたものやことが、後でとんでもないものになって帰ってくることはしばしばある。

それはもちろん、俺の人生でも何回か経験があった。

しかし、こんなに早くもその結果が返ってくるとは自分でも思わなかった。

訓練所2週目の朝、俺はそのことを痛感することになったのである。


「今日は宿営訓練がある。皆、徹底して準備すること。」


「宿営?」


俺は聞き慣れない言葉に戸惑った。

そして、教官はそれだけ話して出て行ってしまった。

この頃の教官は転生者の存在に甘え切っている節があったのである。

俺たちの教育はしなくて良いからという感じで行動することが多かった。

俺は仕方ないので転生者に視線を向けた。


「宿営とは簡単に言うと野外就寝だよ。」


どうやら、外でテントを張って一夜を送るらしい。

何だそれだけかと思えるくらいの簡単な訓練内容に俺は完全に油断していた。

どちらかというとこれで防寒着を汚していることをバレるかもという心配が大きいくらいだった。

俺はちょっと考え末に汚した防寒着を持っていかないことにした。

別にこれくらいならコートだけでいいだろうと考えたのである。

そして、夜はあっとう言う間に訪れた。


「テントって、これが?」


夕方になり、俺たちはテントを張ることになった。

しかし、そのテントというものはとてもテントと呼べる代物ではなかった。

俺が使ったことのある軽くて、防熱性のある市販のテントとは違い、軍のテントは大分お粗末なものだったのである。


「そう言えば、韓国軍って未だに韓国戦争(1950年)の物資を使い続けているとか言ってたっけ?」


実際に俺の水筒なんかも裏に1960年と生産年度が書かれていたりした。

このテントもそれに似たような類だったんだろう。

2枚の厚みのある無骨な布に幾つもの鉄骨がを見ていたら、そう実感するしかなかった。

これは少なく見積もっても40年くらいの年季はあるものだったのである。

それを見た俺は今夜は辛くなるかもと思った。

だが、俺たちの逆境はそれだけではなかった。


「おい、テントの組み立て方は覚えているよな?」


「はい!任せてください!」


教官の怠け癖がまた発動したのだ。

俺は転生者を恨みがましい目で睨んだ。


日記予報に出てくる気温って、それを測定した観測所の近くの気温を知らせるもので、絶対的な気温ではないです。

例えば、静岡県や山梨県の気温を見たところで、富士山の山頂の気温が分からないのと同じですね。

そして、軍にはそんなことを気にするような人はいないという訳です。

当時の気温は氷点上ということで、訓練を強行したのですが、多分、実際の温度は氷点下だったと思います。

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