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シェア傘ラプソディ♪  作者: 宮本葵
6月3週目「生徒会役員選挙」
20/26

6月20日「でも、本当に頑張ったね。」

また投稿遅れてすみません。忘れてました。

今回は短めです。

朝から学校全体が妙な緊張感に包まれていた。

昇降口ではいつもよりざわつきがあり、教室でも「誰に入れる?」なんて声がひそひそと飛び交っている。


「湊、大丈夫か?」


俊介が席に腰をかけながら小声で聞いてきた。


「……さあな。もう俺にできることはないし」


雨音は隣の席でノートを閉じ、俺を見て小さくうなずいた。


「ちゃんとやったんだから、大丈夫だよ」


その言葉に少しだけ力が抜けた。


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


体育館へと1年生から順番に集められ、実際使われている投票箱と机を市から借りて、それを使って投票をするらしい。

体育館の空気が一段と張り詰める。


俺は順番になって机の上に置いてあった白い紙を見つめる。

――ここに名前を書くことで、みんなが決めるんだ。今日が運命の日なんだ。ー


手を震わせながら書き終えて、投票箱に票を入れた。

箱の中に自分の票を落とす瞬間、心臓の音がやけに大きく響いた気がした。


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


「ふぅー、終わったな」


俊介が両手を伸ばして椅子にもたれる。


奈々子がくすっと笑いながら「湊、顔真っ青だったよ?」とからかう。


「うるせぇ……」


その横で雨音は静かに微笑んでいた。


「でも、本当に頑張ったね。明日が楽しみだよ。」


その笑顔を見て、緊張から解放されたのか、肩の力が抜けていく。


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


昇降口で靴を履き替えたあと、自然な流れで雨音と一緒に歩き出す。

夕暮れに染まる道を並んで歩くのも、もう当たり前のようになっていた。


「明日の発表、どうなるかな」


「……正直、怖い」


俺が漏らすと、雨音は小さく笑った。


「でもね、もし湊が受からなくても、私はちゃんと応援するから」


「……お前な、さらっと言うなよ、そういうの」


「え、なに? 別に普通のことじゃない」


雨音は首をかしげて笑う。その無邪気さに、不意に胸が熱くなる。


――明日、結果が出る。

それがどんな形であれ、この数週間が無駄じゃなかったことだけは確かだ。


俺は心の中でそう呟いた。

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-著者 宮本葵-
茨城県南部出身。中学2年生。最近、何かと運が悪い。やばいと思い、神社へ駆け込み、お祈りをしていたら、たまたま知り合いと会った。小説を書いていて、まあまあ見られていることを話すと、絶対嘘だろと馬鹿にされたので、あとで、スタ連をしておいた。また、どうも最近は小説を書けない。書けなさすぎて、頭が痛くなって、毎日投稿ストップしてました。すみません。

宮本葵の他作品
誰も信用できなくなった俺の前に、明日から転校してくる美少女が現れた。
僕の中学校生活がループしているので抜け出したいと思います。
Silens&Silentia シレンス・シレンティア
最後の7日間 〜吹奏楽コンクール県大会まで〜
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