魔の森②
5日目、慣れて来たのか森の中を歩いていても恐怖を感じなくなって来た。ライムの強さと索敵能力のおかげでどんどん進んで行ける。「ご主人様疲れていませんか?疲れましたら私の膝を枕に休息していただいても良いのですよ♪」「だっ、大丈夫だよ、ライムこそ疲れたら休んでくれよ」「………その心遣いだけで私はあと1年は休息無しでいけますわ♫」余裕が出て来たのか雑談しながら歩いて行く。
もう少しでお昼かな?っと思いながら歩いていると急にライムが小さな声で「主人様、気をつけて下さい強敵が来ます!!」そう言うと前の木々から猿型のモンスターが群れで飛び出して来た。「ライム、この猿の群れがヤバいのか?」何となくだがこの猿達ぐらいなら今までライムが倒して来たモンスター達より強そうに感じなかった。「いいえ、このモンスター達は逃げて来たのでしょう」猿が逃げてきた後ろを見るとゾクッと寒気かがした「………何だ、あのモンスターは………」俺の手足は震えていた。見たこともない美しい毛皮、白と黒の模様をした巨大な虎がそこに居る。
「主人様、防御魔法をご自身にかけて隠れていてください、私も本気でやらないといけないみたいです…」
ライムの言う通りにしようと動いた瞬間、虎型のモンスターが俺に向かって唸りながら噛みつこうとした。その瞬間、横からライムが虎型モンスターの顔をぶん殴って吹き飛ばす。「……猫のぶんざいで私の主人様に噛みつこうだなんて万死に値しますわね…」ライムが怒り混じりで静かな声で呟く。吹き飛んだ虎型モンスターは自分より小さな生き物に飛ばされたのが気に食わなかったのか狙いを俺からライムに変えていた。
お互い睨み合い隙を探していたが先に動いたのは虎型モンスターの方で両方の前足でライムを押し潰そうとしたが、ライムは体を液状にしてニュルニュルと前足の隙間から出て来て拳を硬質化し顎を殴った。虎型モンスターにダメージが無いのかすぐに前足でライムを吹き飛ばす、ライムもメイド服をパタパタと払いながら何事もないように立っていた。それを見て虎型モンスターが苛立った様に吠えた。そしたら虎型モンスターの体の周りに青い雷が走り始めた、俺はそれを見て思い出したのだ。このモンスターの名前はきっと
「ライコウだ、Aランクモンスターのライコウだ」
ランク
Xランク………?
Sランク………国が滅びる
Aランク………国の脅威
Bランク………街の脅威
Cランク………町の脅威
Dランク………村の脅威
Eランク………一般的ハンターレベル
Fランク………新人ハンターでもなんとか勝てる