召喚士 国外追放
無我夢中で走っていた今まで順風満帆に生きていたユーリにとって初めての感情「不安」と言うものに押し潰されそうだった。落ち着こうとして足を止めてみると自分の家の近くであることがわかり一旦家に帰ろうとした。
家に着くと父と母がニコニコして俺の帰りを待っていた。「おお、ユーリ帰りを待っていだぞ!!」「おかえりなさい、ユーリ」父と母が優しく出迎えてくれ俺は安堵した。「所で………今日は召喚の儀をやって来たのだろう一体何を召喚したんだい?ユーリのことだきっとドラゴンいや幻獣いやいや大精霊いやもしかしたら竜種なんかを召喚したんじゃ無いか?」父が嬉しそう話しかけて来た。俺は今日の出来事を正直に話して言った、そしたらにこやかだった父の顔がだんだんと怒り顔になっていき急に怒声をあげた「要するにお前は召喚の儀でスライムを呼び出し馬鹿にされ、そのあとワイマー君に脅され逃げ帰った。それで間違いは無いか?」俺は小さく頷く「……そうです」「………そうか、この軟弱者がぁー!!」と父が急に召喚を始めた、父が召喚したのは火の精霊その精霊は俺に向けて炎をぶつけて来た、俺は避けきれずその炎をくらってしまった身体中が焼けるような痛みが走り俺はなんとか意識を残して倒れた。
「おい、誰かいるか?…このゴミ(ユーリ)を捨ててこい、魔力が高いから消し炭にならなかったがその火傷いずれ死ぬだろう国外にある魔の森にでも捨ててこい!!」俺は父に捨てられた、でも母なら父を説得して助けてくれるかも知れないと期待もしたが無意味だった「はぁー、皆んなからユーリは優秀だの天才だの言われていたから育ってて来たけどこんな役立たずのスライムしか召喚出来なかったなんて、はぁ〜」母はもう俺なんて見ていなかった。
そうして俺はゴミのように雑に扱われながら馬車に乗せられ国外追放されたのであった。