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比翼の詩と、(旧:薄桜)  作者: 紬向葵
暁月
87/97

【鶸の鳥】暁月編(藤堂)ー挿入歌ー

1.

黄昏(たそがれ)に鳴く鳥

あなたを連れた

目を細めてしまう程に

眩しい光


孤独な夢を見てた

僕を抱きとめた

淡い瞳は

懐かしい色  


揺らめく千の花弁

凛と咲き乱れ

例え二度と触れられぬとも

声を聴かせて



2.

約束のこの日に

君を求めた

夏の(そら)響く音色に

導かれ


無垢なその心が

一筋の希望を

残したものが

私ならばと


呑み込んだ言葉達を

吐き出すこともできず

例え二度と触れられぬとも

その名を胸に



見つめる瞳の奥に

宿る光探した

触れる手はもう君じゃない

わかってるけど



鶸色の鳥が仰ぐ

夏の声を連れて

紫苑オモイグサに寄り添う花は

白く、錦葵アオイ

最後までお読み頂きありがとうございます!

作者の紬向葵です。

このお話が面白いと思った方、

続きが気になると思った方は

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シンガーソングライターとして活躍する執筆者が

書き下ろした 小説【薄桜】の劇中歌。


曲に込められた意味は作品を読み解く鍵に。

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