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第二十癒:帰り道

少し行くと、セバスチャンとネリネ、ビオラが待っていた。

「「「おかえりなさいませ。勝利を心からお喜び申し上げます。」」」

みんなの顔を見ると、ようやく終わった実感が湧いてくる。

セバスチャンがイーライ様とレオン様の、汚れた外套を素早く回収する。


「リナ様、軽ーく洗浄魔法をかけますねぇ!」

ビオラが土埃やら何やらで汚れた全身を、綺麗にしてくれる。

「ありがとーすごいスッキリする…」

洗ってもらうと気分爽快だ。

「リナ、レオン、今日はこの場で休むか、体力が問題なければ叔父上の屋敷に帰るが、どうする?」

「疲れただろうし、休んでいく?」

「いえ、私は大丈夫です!セオドア様達がお待ちでしょうし、急いで帰りましょう!!」

勢いこんでいうと、レオン様が優しい眼差しでこちらを見ている。

何?そういう、小動物を愛でるみたいな眼差し…

‏なんか変な事言った?

聖女のくせに元気ありすぎた?

お腹すいてると思われたとか?

「そうか、では帰還しよう。セバスチャン、用意を。」

馬車の中には、私の席あたりにたくさんクッションやら膝掛けやらが積まれている。

クッションにもたれると、中に仕込まれていたラベンダーとカモミールの匂いがした。

「いい匂い…」

「僕らは気にせず、屋敷まで眠っていても構わないからね。」

「昼も早かったし、屋敷まではまだかかる。茶を用意しよう。」

イーライ様は懐に手を入れると、ピカピカの銀のポットと、ティーセットを取り出した。

胸ポケットに、空間魔法仕込んでいるんだな。

レオン様はバスケットからサンドイッチやパウンドケーキ、フルーツタルトを取り出している。

パウンドケーキは周りがシュガーグレーズドになっていて、ドライオレンジやイチゴ、ナッツがあしらわれていている。

お腹が空いていたので、ありがたくそれらをいただく。

やっぱり運動の後のごはんは最高だよね〜!


軽食をとり、しばらく話していたが、やはり疲れていたのかいつのまにか、ブランケットを抱きしめてグッスリ眠りこんでいた。

そのため、2人の会話は聞くことがなかったのだった。

「寝ちゃったね。」

「ああ、流石にあの量の魔獣を倒したのだ。魔力的には問題なくとも、身体は疲労しただろう。」

「でも、本当に今日のリナはすごかったね。特にあの、聖なる光を呼び出して、小型魔獣を大規模に浄化していた魔法。アレはすごいね。」

「ああ、あれがあるなら、今後の活動は苦労も減るかもしれんな。」

「リナ…僕たちの為にこんなに頑張ってくれて…必要だから呼び出したとは言え、僕たちは彼女に何か返せているかな?」

「実際我々には、魔獣達以外の脅威から守るくらいしかできんが…かわいい弟の未来の妻候補だからな。気に入りそうな菓子でも仕入れるか…」

「ちょっと兄さん。さりげなく自分の株上げないでよね。…兄さんがお菓子なら、僕はお茶とか服とか…」

ふと兄を見ると、久しぶりに少し穏やかな顔をしている。

「どうしたの?兄さん。」

「いや、私は運がいいな、と思ってな。」

「運?」

「ああ、支えてくれる有能な弟。忠実な家臣がいて、来てくれた聖女は努力家で優秀だ。」

レオンの顔が赤くなる。

「いきなりどうしたのさ。そういうのは、全部終わった時に取っておいてくれない?リナが優秀なのは認めるけど。」

「まあ、そうだな。」

これだからイーライ兄さんは油断できないんだよなあ…と思うレオンだった。


ざわざわとした気配で目が覚めた。

「あれ?私寝てましたか?」

恥ずかしい。

このスッキリ感はかなり爆睡た後って感じだ。

「うん、叔父上の屋敷に着いたけど起きられるかい?」

「レオン様…大丈夫です。」

まさか、お2人の前でグースカ寝てしまうなんて。

馬車の外ではイーライ様が待っていて、馬車から降りるのに手を貸してくれる。

「ありがとうございます。」

屋敷までの道は、来た時よりもたくさんの人々で埋め尽くされていた。

「「聖女様万歳!!」」

「「「イーライ殿下・レオン殿下万歳!!」」」

皆顔を輝かせ、興奮している。

セオドアさんが大興奮で迎えてくれる。

「聖女様、本当にありがとうございました!!まさかこんなに早く解決なさるとは…感激の念に絶えません。」

うっすらと涙も浮かび、顔色が晴れ晴れとしている。

「いや、もうサルビアはダメかと…流石にあの数は聖女様といえども無理なのではと思っておりましたが…いやはや。お力を疑った事を恥いるばかりですよ。」

ニコニコ顔で、明日はパーティーを企画しているのでぜひ参加を、と手紙をくれる。

「今夜も食事会の用意がありますが、いかがなさりますか?」

「リナ様は流石にお疲れだろうから、僕と兄さんだけで参加させて頂こうかな。」

正直ありがたい。

今夜はもう、お風呂に入って寝てしまいたい。

「そうですか。では2人は身支度か整い次第来ると良い。明日は主賓の聖女様には、ぜひご参加いただきたいのですが…」

「明日は大丈夫です!今夜休めば、元気になると思いますので。」

「おお、では楽しみにしております。」

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