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あのまのかりすとかおおぐそくむしとかもだしたいなー
「さて、皆様。それぞれのプチバッフォの迎えが来ておりますので、彼らに付いてお戻りください」
「おらんのだガ……」
「それは自己責任です」
プチバッフォを失った烏賊っちがしょんぼりと肩を落とす。
「「「 お待たせいたしました 」」」
そこに現れたのは、小さな全身甲冑。
「プチバッフォ?」
「左様に御座います」
「何故に完全武装……」
「我々も、簡単に死にたくはありませんので」
何それ。
「ふうん? つまり、出た先で何かあるわけね! どうよあたしの名推理!」
ミルフィの名推理が炸裂する。
「アユム様、離れないで下さいね」
「わん!」
「チロッチ、窓から飛んで偵察さ」
「チチ」
やはり戦闘要員じゃないようだ。あれで強かったらびっくりだし。
「あたしはジャルに乗るわ!」
意味あるのそれ?
「けけ、どうせ絡んで来るだけだナ。全部殲滅すればいイ」
「「 シャーク! 」」
だから何それ、鳴き声?
「オレ様が先頭に出て全部片づけてやル! 2人とも行くぞ!」
「「 シャーク!! 」」
烏賊っちがずんずんと先に歩いていく。
「あいつ死んださ」
「やっぱそうだよなぁ」
「あいつ、従者に名付けもしてないでしょ? 普通の魔物と名付けの魔物じゃ10倍以上の力の差があるのよ?」
「自分で倒す気なのでは?」
「……あんたの従者、普通に会話に入ってくるわね」
「問題あるか?」
「いいけど」
「恐れ入ります、ミルフィーユ様」
オレと同格の存在だから、シヴィーがちゃんと丁寧だ。
「とりあえず、お互いの戦力の確認をしない? あたしの従者の特徴も教えるわ」
「今の間だけでも共闘するって事かい? いい考えさ!」
レイっちは従者が一人、というか1匹というか戦闘要員じゃないから助かるだろう。
「オレも構わないけど?」
「あんたは守られる側じゃない? その犬だってどう見ても攻撃用じゃないじゃない」
「あと一人の連れは人間さ」
「いや、シヴィーは」
「申し訳ございません、お手数をおかけ致します」
オレの言葉を遮り、シヴィーが頭を下げる。
どういうつもり?
「チロッチ、戻ったか」
「チチ、チチチチチ」
牛の背中を右に左にピョンピョン移動しながらチチチチチロチロ。
「マスターが5名、従者も合わせて15名も待ち受けているそうですね」
「あんた、言葉がわかるの!?」
「へぇ、珍しいさ」
シヴィーの謎能力だ。
グレートシンガルと談笑しているのを見たときなんか訳わからなかった。
「なるほど、美人自慢で連れて来てるだけじゃないのね。ちょっとは認めてあげるわ!」
「有難うございます」
ミルフィの上からっぷりが酷い。
「ウチのシャオリーは高速移動をして敵を翻弄出来るわ! 攻撃力もしっかりあるわよ。ジャルは動きは遅いけど防御が得意だわ!」
「こっちのカカはバランスタイプの剣士さ。再生能力が高いからどちらかといえば防御よりさ」
「うちのシヴィーは見ての通りの美人で、ある程度魔法が使えるよ。コロは可愛いし、壁や地面を縦横無尽に走り抜ける脚力を持った鉄の塊は脅威だと思うよ」
「わん!」
お互いの従者の紹介を一応行う。
「それと、オレっちは見ての通りナンディンさ~。一応聖獣の一種さ。聖なる属性の魔物って言えば伝わるかな? 魔法が使えるさ」
「あたしは風弓の精霊の子よ! 強いんだから!」
「オレは」
「ぎゃーーーーーース!」
烏賊ちんの叫び声が聞こえてきた。
「うん、やられたな」
「そうね。どうしましょ? 真っ直ぐ出ていく?」
「出て行かなかったらビビってると思われるさ~、それは勘弁さね」
でっかいカバのお尻と、でっかい牛のお尻がフリフリ振られながら先に進んでいく。
仕方ないな、オレも付いていく事にしよう。
後ろからだけど。




