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開かずの塔のダンジョンマスター  作者: てぃる
ダンマス達の夜会、前哨戦
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2020/2/4

ブックマーク500件突破しました。

ご愛読ありがとうございます。

「まず夜会なのですが、本番は5日後となります。多少気の早い方はもう来ていらっしゃいますが、大抵の方はまだいらしておりません」


「5日後ですか」


 招待状通りにはみんな来ないのが通例って事?


「では何故斎川様には早目の日付で招待状が書かれていたかと言いますと、斎川様が初参加だからに他なりません。建物もあり、DPでアイテムが用意できるとはいえお客様を迎えるにはやはり日数を要しますから」


「お客様……他のダンジョンマスターを招待するってこと?」


「他にも神々をご招待される方もいらっしゃいますよ? まあ神々の場合ご招待してもお断りされる方がほとんどですが、稀に神々自らがご訪問される方もいらっしゃいます」


 そうか、ナラヴィー様のダンジョンだからナラヴィー様の眷属神やナラヴィー様ご本人もいらっしゃるのか。


「じゃあ5日前って言うのは、初参加の私共に余裕を持たせる期間なんですね?」


「そうで御座います。それと斎川様、先ほどから気になっていたのですが」


「はい?」


「小生はナラヴィー様の下僕でありますが、唯の魔物です。敬語も敬称も必要御座いません。むしろ小生が上役に怒られてしまいます。どうか貴方様の部下と同様にお扱い下さいませ」


 プチバッフォはナラヴィー様の遣いだから、ナラヴィー様と同様に扱っていた。


「あ、そう? じゃあそうするわ」


 元サラリーマンは切り替えが早いのだ。


「ええ、お願い致します」


 プチバッフォが頭を下げる。


「それと、斎川様は種族的に人型のお姿ですので、お屋敷タイプをご用意いたしましたが種族によっては海や川、砂漠などをご所望される方がいらっしゃいます。斎川様、こちらはこのままでよろしいですか?」


「はい、問題ないです」


「屋敷内の部屋の配置などは、コア様のお力で変えることが出来ます。外装、内装の変更や家具の設置はDPが必要ですが、同程度のレベルの変化であればDPはかからずに変えることが可能なのでご変更される際にはコア様にご相談下さい」


「わかり……わかった」


「夜会までに従者や護衛などをご準備下さい、特に夜会後にご招待を受ける時には護衛をしっかりとつけて下さい」


「あー、やっぱり危険なんだ」


「先ほども申し上げましたが、こちらはそれぞれのダンジョンマスターのダンジョンの一部として扱われます。こちらで倒された生き物はダンジョンに吸収されますから。珍しい魔物や美しい魔物は狙われてしまいます」


「まじか!」


「マジであります。それとナラヴィー様所有の魔物を狙う場合はご覚悟を。これには各コア様達もマスターを庇ったりはいたしません。マザーコア様はマスター達の動向を逐一監視しておりますからね。通報されたマスターは秩序の神ゴース様と天秤の神シャルハラーレ様の裁定の下、相応の罰を与えられます」


「罰?」


「ええ。夜会から追い出され、その後何年かは夜会への参加禁止。それとダンジョンショップの利用が不可になったり、DPの没収があったり……ひどい場合はマスターご自身の凍結処理が行われる場合も御座いますし、最悪ダンジョンマスターの能力の剥奪も御座います」


「マスターの能力剥奪……これはきついなぁ」


「ええ、マスターの能力を失えば、マスターもただの魔物や人間、動物に成り下がりますから。それにダンジョンもマスターを失ったダンジョンは悲惨ですよ? 魔物達の関係性によっては次期マスターを狙い殺し合いが勃発したりもします」


「わぁ、それは辛い」


「ですので、斎川様も極力そう言った行いはお控え下さい」


「はい、やりません」


 もうペナルティはこりごりだ。

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