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レビューくれって催促したら貰えたよ! 催促したら貰えるもんなんだね!(ぇー
レビューってそこそこ文字数いるから大変ですよね。鐚護様、有難う御座いました。
「無理無理無理! あんな場所とてもじゃないけど泳げないわよ!」
海人族の女性が、体も拭かずに盛大に文句を言っている。
「聞いた限りでは、確かに無理だなぁ」
「道理で他の生き物が近寄らない訳だ…あんなんいたら泳げない」
「だが妙だな、あれは海の生き物だろ」
「水質が変わっていたな。水の味が途中から別物になった。手前の湖も居心地が良かったが、あの先はやばかった…」
「ああ、手前側に行っただけでも夢見心地だったが…」
「すっごいの! あれは海ね! 原初の海ね!」
「湖だろ」
「でも塩の味したわよ」
「地下に岩塩でも埋まってたんかねぇ」
「どっかで海に繋がってるとか?」
「ありえねえだろ、遠すぎる」
確かにありえないな。でもあそこの水ってダンジョンの外から流れ込んできてるからオレが操作した訳でもないんだけど。
「銀ちゃんかヘルギンチャクの仕業です? 自分の住みやすい環境に魔法か何かで水を変質させてるです」
そんな事をするのか。
「ありえますね、海洋の魔物は自分の縄張りを海ごと管理する者もいますから」
「グレートシンガル達なんかはその筆頭ですっ」
「へぇ」
あいつら空を泳いでる時もあるけど?
「何がいたんだ?」
モニターの先では冒険者達の会話が続いている。
「ボムクラゲよボムクラゲ! あんなにいるところなんて初めて見たわ!」
「ボムクラゲ? 破裂するクラゲのこと?」
ボムクラゲ?
「そんなん出した記憶ないんだけど…」
「誰かの眷属でしょう。恐らく銀ちゃん辺り」
あれって眷属とか出すんだ…。
「あんなのが無数に漂っている場所なんて海じゃありえないわ! あんなところ泳いだら体がバラバラになっちゃうわよ!」
「ボムクラゲが漂っていない、湖面や湖底はどうだ?」
「湖面も小型のボムクラゲがいるからキツイわね。湖底は今後の調査を行うけど、慎重に行いたいわ。水草に何が隠れているか判断が付かないから」
ミサイル貝がピュンピュン飛んでくると思うよ。
「何か建造物の様なものは? 発光現象に繋がる様なものも見えたか? 」
「クラゲのせいで視界が通らないから建造物はわからなかったわ。発光現象はボムクラゲじゃないかしら?」
「…そのボムクラゲってのは魔物か?」
「魔石は取れないから魔物とは言わないわね」
「じゃあダンジョンマスターが配置した魔物ではないって事か?」
「…分からないわ。ダンジョンマスターは魔物以外も出せるんじゃないの? ダンジョンには普通の動物もいるでしょう?」
「過去に捕らえられたダンジョンマスターからの証言では、出せるか出せないかでは出せるが命令は聞かないって話だな」
なぬ? 過去に捕まったダンジョンマスターですと?
「じゃあ勝手に繁殖してるって事か? 魔物じゃないクラゲならケイブシャークには勝てないだろう」
「食われたら口の中やら腹の中で大爆発だけどな」
「なるほど、そんなに爆発の威力が強いのか?」
「1匹ならそうでもないけど、1匹爆発すると連鎖的に爆発するからまともに泳げなくなって更に爆発に巻き込まれて…」
「1匹1匹は下級の魔術師の火炎魔法と同程度レベルだな。だが水中では防御力の高い鎧が着れないから致命的なダメージになる」
「いっそ全部爆発させれば?」
「爆発したらクラゲ増えるわよ。あいつら爆発した破片から再生するから」
げっそりした顔をみんなしてする。
「難しいな、湖底の調査をして少しずつ調査範囲を広げるしかない…か」
「時間はかかるけど、それしかないな」
「了解だ。必要な物があれば言ってくれ。ギルド長か領主に掛け合う」
「じゃあ、早速いいか?」
二番目の井戸のある湖を湖底から調査する事になるようだ。
彼らは湖の近くに拠点となる建物を作って、湖底の調査に乗り出すらしい。
籠とか網とか、銛とか…漁する気満々よね。
ほら、冒険者2人も顔が引きつってるし。
 




