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投稿遅れたー、呑んでたの。日付変わってたの。
降り注ぐ木の矢と、火球を中心とした炎の射撃魔法が外壁の上から大量に降り注ぐ!
その迫力は一昔前の映画さながらでオレはモニターに目を奪われた。
「むむむ、人間もなかなかやるですねっ!」
『そうかー? あんな10DP程度で生み出せる魔物いくら倒しても自慢にならなそうだけどなー』
ゴブリンで10DP、オークで15DP。オーガは30DPで呼び出せるとのこと。
「随分統率が取れて来てるな、弓矢隊からの攻撃も中々途切れない」
外壁の敵台に設置しておいた木の矢と竹槍が、どんどんと運ばれていく。
運んでいるのは、街の住人のようだ。服装が冒険者や兵士のそれじゃない。
子供もいる。
「ヴォード王国タワータウンの底力を見せてやれ!」
「「「 おおー!! 」」」
「我等の街は我等で守るんだ!」
「「「 おおー!! 」」」
「矢を運べ! 槍を運べ! 我等の勝利はもう間もなくだ!」
「「「「「 おおおおおーーーー!! 」」」」」
伯爵な領主が物見台から声を上げている。
てかオッサンなぜ上半身裸で弓担いでるんだ…あんた大将だろ。
「ゴブリン・オークはもうほとんど駆逐されております! 残りはオーガです!」
「よし! 住民の魔法使いは下がれ! 魔法兵団! 陣地再構築!」
「騎士団! 全員撤退!」
「タワータウン防衛兵! 同じく撤退!」
「斥候からの合図です! 矢が3本!」
「敵の本丸が見えたぞ! ジェスト! ドレッド!」
「了解!」
「任せな!」
掛け声と共に、二人の人間が外壁から飛び降りる。
兵士長とギルドマスターだ。
それに続いて、冒険者の風体をしている人間も何人か飛び降りた。
「おおおおおお!!」
「こいやあああああああ!!」
気合の雄たけびを上げた二人が、オーガの集団に突撃をかました!
「おお、強い強い」
ギルドマスターがその長剣を振るうと、一度に数匹のオーガの首が飛び血しぶきが上がる!
飾りのない普通の剣に見える武器を振るう兵士長は、オーガ達の間を縫うように走りながら剣を振るう。
オーガは兵士長の剣に倒れ伏し、その数と同じだけの血だまりを生み出した。
「まだまだ!」
「しっ!」
大量のオーガの亡骸を生み出した二人にオーガ達の怒りが集中する!
『ごああああああああああああ!!』
「やかましいわ!」
上半身裸の総大将の矢が、その一団に炸裂!
「あれ、木の矢だよな?」
『だなぁ、あたしが出した奴だ』
「なんか、木の矢が爆発してる様に見えるんだが」
『奇遇だな、あたしもだ』
「あんな機能ないよな…」
『ないなぁ』
オーガの首元に吸い込まれていく木の矢は、首元に当たったかと思うと着弾部分を吹き飛ばしていった。
「うははははは!! たぎる! たぎるぞおおおお!」
領主思ってたより武闘派だ!
「ほれほれ! お主等も攻撃せんか! 奴らに当てなければ問題ないぞ! ギルドマスターに至っては当てても問題無しだ!」
「っしゃあ! 日頃の恨み思い知れ!」
「綺麗な嫁さん貰いやがってぇええええ!」
「受付嬢に手出しやがってえええええ!」
「問題あるだろ!? ってこりゃあ! 誰じゃ! ホントに撃つヤツあるかあああ!」
「「「 はははははは! 」」」
仲がよろしいこって。
嫁さん気になるな、あ。照れてるこの子かな?
「も、もう、やめて下さいよ皆さん。オーガと一緒に吹き飛ばしちゃうぞ☆」
笑顔と魔法を同時に撃ちだす美人系のお姉さん。
あの、魔法の威力が周りと一桁違うんだけど?




