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総力戦に! しません。
そんなこんなで、モニターにイービルアイズが表示される。
ドアップこええよ!
『オ呼ビデショウカ』
「イービルアイズ、答えるです。オーガチャンプに人間は勝てるですか?」
『状況ニヨリケリナノデオ答エシニクイデスガ、所謂一般的ナ冒険者デ、20人デ戦イヲ挑メバ、5人ハ生キ残レルデショウガ、今回ノ様ナ混戦ノ中デ出会ウトナルト、読メマセンナ。逆ニ、人間ノ中デモ英雄ト呼バレル人種ガイレバ圧倒デキルカモシレマセン。コノ街ニハ英雄ト呼バレル存在ガ4名在籍シテオリマス』
「へえ、そんなのいるんだ」
『魔法省ニイル老婆ト、冒険者ギルドニイル毛ノナイ男、領主ノ部下、冒険者デス。領主ノ部下ハ、昨日ノ夜カラ外デゴブリン共ヲ葬ッテオリマシタ、今ハ休息シテオリマス』
英雄といっても一日中戦っていられるわけではないらしい。
「イービルアイズ、お前から見てこの状況どう思う?」
『戦場ハ昼前ニ一度、落チ着クデショウ。ゴブリン共ガ途切レマス。ソノ後、オークトオーガノ群ガ来タラ、現在ノ戦力デハ対処シキレマセヌナ。英雄ト呼バレル彼ラガ本物デアレバ分カリマセンガ、カバーシキレナイ部分カラ魔物ガ街ニ雪崩レコンデ来ルデショウ』
柵で覆われている程度の街だ、森から距離があるとはいえ今からでは間に合わない。
「援軍を呼ぶとか言ってたが、どうだ?」
「東のジェリーが確認してるですっ! 約300の騎馬ですっ。でも到着はまだかかりそうです」
人間達の援軍も間に合わない、か。
「うーん、仕方ない。手を貸すか」
「人間を守るですか?」
『オーク共ヤオーガ共ヲ受ケ入レタ方ガ、ダンジョンラシイト思ウノデスガ』
「そうなったら街の連中は魔物に殺されるだろ」
『DPガ大量ニ入リマスナ』
「ノイも混ざりたいです」
あー、ダメだ。思考回路が違いすぎる。
「オレが元々人間側なんだよ、ダンジョンマスターっていっても全部が全部殺戮バッチこいじゃないんだ。それに、今はゴブリンが倒されている映像だから我慢出来てるけど、人間が虐殺されるシーンなんかここで眺めてたら気分が悪くなりそうだ」
今でも見ていて気持ちのいい物ではない。
「それに街にいる人間達と違って、魔物のこいつらはダンジョンを攻める気でここに来てるんだ。オレに喧嘩を売りに来てるって事だろ? じゃあ敵はあっちだ」
「むむ、確かにですっ! ご主人に敵対するモノには死あるのみですっ!」
『ナルホド、マスターノ御心ノママニ』
「じゃあダンジョンの魔物達を総動員するですっ! 敵は殲滅ですっ!」
『行軍デスナ、我ライービルアイズノ魔眼ノ力モマスターニゴ覧イレマショウゾ』
「イービルドワーフとドワッジに武器を作らせるです!」
「いやいや、お前たちを戦いに出す気はないぞ。あそこはダンジョンだが外層だしな」
塔の内部まで侵入してきたら魔物達を使うつもりだが、外には人間達がいる。
「街の人間は魔物に区別なんかつかないだろ? お前たちも攻撃されるぞ」
『人間ニ遅レヲ取ル我々デハ御座イマセヌ』
「やられたら殺りかえすです!」
「それじゃあ魔物の群れを倒した後で、今度は人間達が敵対してくる。それじゃあ意味がない」
せっかく居座ってDPを吐き出してくれているんだ。こちらの戦力を見て逃げられでもしたら勿体ない。
「じゃあどうするんです?」
『マスター、オ考エヲオ教エ下サイ』
「言ったろ? 手を貸すって」
オレはモニターに街全体を表示させる。




