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さんきゅー話
感想とかレンビューとか評価とかくれてもいいんだよ? 遠慮しないでいいんだよ?
「1万DPで塔を伸ばしました。この階層の下、つまり4Fですね。ここに農耕地帯を作成する事にします」
加護を押し付けられた事により、喜び勇んだハイドライアド達とリブブラウニー達が押し寄せて来た。
「素晴らしいです、マスター」
「有難うございます、マスター」
「「「素敵です、マスター」」」
「「「 ~~♪ 」」」
5人のドライアドと全力で踊るリブブラウニー達。
リブブラウニー達はしゃべらない種族なんです。
はい、狭いから解散してねー。
「作物を育てるのなら、地形はどうしようか」
畑とか田んぼだなんて項目、コアにもダンジョンショップにもない。
「それはネ、普通に【山】と【川】と【湖】と【海】と【平原】と【盆地】作れば良いネ」
「そんなに入らないですよ」
「拡張するネ! 1000万DPも使えば全部入れてかつ山二つは入るネ!」
「まじっすかー…」
現在の所持DPは約1500万DPだ。昨日の侵入者収入と水の神様のバタフライ収入で伸びたとはいえ、1000万DPも使えばまたラスボス部屋が遠のいてしまう。
『いいじゃねえか、使おうぜマスター』
「このポイントは侵入者対策の為に貯めておいたんだぞ」
でかいポイントの動きに敏感になるコア。
コアは一度に大量のポイントを消費することが好きすぎて困る。
「でも山は必要ネ。川も海もいるネ。海産物も手に入るようになるネ」
海産物、うう。少し惹かれる。
そういえば刺身とか食べてないなぁ。
「コア、寿司握れる?」
『やったことねーけど知識はあるぞ』
「寿司とは何ネ」
「オレの故郷の魂の料理です」
「食べてみたいネ」
「魚が主役ですが」
「ワタシは育ち肥える生き物すべての神ネ。植物だけと思われるのは心外ネ」
スケールがデカい!
「ただの食いしん坊よ?」
ウサギなのに!
「ワタシ、肉食系ウサギネ」
うわあ。
『マスター、やろーぜやろーぜー』
「DPが獲得出来る訳じゃないし、すぐに作物が取れるようになる訳じゃないんだぞ。元を取るのに何十年かかるんだよ」
『150年分の負債忘れんなよー』
「ぐぬっ」
「DPなら心配するなネ。ワタシがしばらくこっちに住むネ」
確かに神様がいればDPいっぱい入るけど。
「セリセリが神界からそんなに離れたら問題が起きるわよ?」
「…週一で戻るネ」
「それくらいならなんとか」
「週一で神界に戻るネ」
「却下よ。それなら何人かこっちに呼んでDP補填させた方がいいわ」
それはそれでこっちがきつい。
「じゃあフルパワーでいくネ。そうすれば一泊で済むネ」
「なら良し」
「あー、君達。一応言っておくネ、今回ここで使うDPはすぐに補填するネ。その代わりDP消費による経験値、つまりレベルアップは無しネ」
なるほど。それなら実質農耕階層を作って損はない訳だ。
「管理する魔物なんかの扱いはどうなりますか?」
神々の管轄になるか、オレ達ダンジョン側の魔物になるか。大事なことだ。
「君のモノネ、あくまでも経験値が無いだけネ。たまにこちらのお願い、というか指定した作物とか作ってくれるだけでいいネ」
「それなら問題ありません。作成しますよ」
DPが返ってきて、海産物等も入手出来るようになるならば問題ない。
「じゃあシミュレーターを起動するネ。神であるワタシがモデリングしてあげるネ」
新たに作成した4Fに作る環境についての話し合いが始まった。
というか、ほとんどケレンセリッシュ様の言いなりだ。




