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開かずの塔のダンジョンマスター  作者: てぃる
魔物の襲撃と街の危機
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緊張感が出ない!

「ここのご飯は美味しいです。素材が違うですね!」


 うちの給仕担当のセルキー達の力作に舌鼓をうつノイ。


「まあ使っている野菜や香辛料は、こっちの世界から見れば反則レベルだからなぁ」


 異世界、オレのいた世界の物をDPで出している。


 あと屋敷がある草原エリアの一角では、ドライアド達がせっせと野菜や果物を育て始めている。


 まだ3日目なので収穫は出来ないが。


「DPで拾うよりドライアド達が育てた物の方が美味しいだろうから今から楽しみだな」


「これ以上に美味しくなるです?」


 目を輝かせるノイ。


「時間がかかるからしばらく先の話だけどな、海エリア作って魚やコンブなんかも取れないかなぁ」


 植物の種などホームセンターで売ってる物はDPで用意出来るが、流石に海草の種は売っていなかったからか用意が出来ない。


 動物は食品として呼ぶのは出来るが、生きたままは不可能だ。


 環境変化でダンジョン改変を行えば『こちらの世界』の動物は出せるが、地球の生き物は出せない。

豚はこちらの世界にもいるから出せるが、イベリコ豚は出せない。牛も出せるがホルスタインは出せない。そんな具合だった。


「今のままでも十分うめーけどな」


 コアがドンブリ椀でご飯を御代わり。


 ちなみに昨日の夜や、今日の昼のようにコース料理などを出したりはしない。


 神様が来てたから、豪華な料理にしたがあれを毎食やってたら時間が勿体ない。ついでにコア以外は食べきれないから食材が勿体ない。


 今日食べているのはラッシーセルキーお手製の和食セット。


 日中にコアが台所にいたのは、和食の指導をしていた為だったのだ。


「しかし異世界で早々に和食をありつけるとは。食事に苦労している諸先輩方に申し訳ないな」


 異世界定番のメシチートは本人が故郷の味を口にしたいところから始まるものが多い。


 うん。オレには関係ないな。


「150年もマスターのスマフォで色んなデータを回収したからな。あたしのメシデータフォルダが火を噴くぜ」


「完成品だけじゃなくて、調理の工程まで用意しておくとは準備がいい」


「料理本も相当数ダウンロードしたぜ!」


「金も無いのにどうやって…」


「DP」


 …もっと節約してれば150年もオレ寝てなくて済んだんじゃないのか?


 ちなみにフィル、ミリア、ノイの3人はお箸が使えない為ナイフとフォークだ。


 魚とか食べにくいんじゃないかと思ったが、ミリアとフィルは綺麗に食べている。


 ノイは最初にお箸で頑張ろうとした結果…。


「まとめてお米に乗っけて食べると美味しいですっ!」


 それはねこまんまだ。味噌汁に米を浸すんじゃーない。


「これは美味しいですね、我が主に相応しい彩りではありませんが」


「確かに美味しいですね、歩様に相応しい豪華さはありませんが」


「オレに相応しい食事ってなんだよ…」


「メシなんてうまけりゃいーじゃん」


 神様を接待するような会食場で食べる食事でもないと言われればそうかもしれないが。


「ん、ご主人っ! イービルアイズから念話ですっ! なんでも魔物の集団がこっちに近づいて来ているみたいですっ」


 呼ぶだけ呼んで、ノイとイービルアイズに魔物の群れの説明忘れてた。


 あ、とした表情をオレが見せると、元々いた側近二人も『はっ』と顔を上げる。


 うん、君たちも忘れていたのね。


「食事、早く終わらせよう」


 少し急いで食事を終わらせる。

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