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開かずの塔のダンジョンマスター  作者: てぃる
塔の管理者になりまして
3/235

03

次話から始まりだよ!

「ダンジョンの作成を頼みたい」


 男の子…ナラヴィーさん…様? の言葉が響く。


「この世界に住む人々に、神からの褒美と試練と称して各地にダンジョンが設置されている。んで、お前達にはそのダンジョンを作成して運営して貰いたいんだ」


「ダンジョンかにゃー。ダンジョンは攻略する側だったのにゃ」


「確かに、私に出来るだろうか…」


「ギチギチギチ」


え? え? 何? 受けるの当然な流れなのこれ!?


「まあ受けなくても構わないけどな。その場合は適当な人里に送ってやる」


「あの、あたし達は突然この世界に呼び出されて…なんのツテも無い状態で生き残れるものなのでしょうか」


 女子高生が高い所から質問。


「出来ない、とは言わないけどね。そっちの獣人や半獣人はいけるかもだけど残りのメンバーはすぐ死にそうだから出来ればダンジョンの経営を行って欲しいな」


 そう言って手を振ると、我々の机に拳大の宝石が並べられる。


「それがダンジョンコア。ダンジョンマスターのパートナーだ。最初に10万DPほどダンジョンポイントはサービスでつけるから色々と工夫すること。侵入者がいなければ、DPは地脈からしか取れないから。1日300くらいから最大でも1500DP程度は得られるって覚えておくといいよ」


「ダンジョンマスター…ダンジョンポイント…」


「特に4人は生き残る事が出来るような特殊能力はなさそうだからね。是非ダンジョンマスターになって貰いたい、てかなれ」


「「「 はっ! 」」」


 なぜか返事をするのは人外3人。


「えと、わかりました」


 続く女子高生。


 その言葉にオレとスーツのおっさんの視線が交わる。


 どうよこの状況?


 や、訳わかりませんです。


 だよね? 助けて!


 MURI☆


 頼りになんねえ! 受けないとどうなるさ?


 多分異世界にぼっしゅーと…チート無しの異世界ライフはハードモードですね。


 ハードモードどころかインフェルノじゃね?


 攻略方法があればいいですけどね!


「「 受けましょう! 」」


 短い時間ではあったが、オレとオッサンの心の様に言葉が重なった。


「悪いな、こっちの都合で呼び出して命令して。まあ神ってのはそういう存在なんだと諦めてくれ」


 そんな事を笑いながら言う神様。


「それで、ダンジョンマスターとやらになって我々は何をすれば?」


「やりたい事をやればいいと思うよ」


「えーっと…」


「最初はしっかりとダンジョンを経営してくれ。その後は好きにすればいい。ダンジョンから離れることも可能だからね」


「離れてもよろしいので?」


「自由に離れるにはダンジョンを独立させないといけないけどね。とりあえずこれを渡しておくよ」


 今度は机の上に一冊の分厚い本が出て来た。


「これはダンジョンの手引きだよ。書いてあることはダンジョンコアに聞けば教えてくれるけどね」


「これはいいですね。私は語られるよりも読んで覚えるタイプなので」


 そう言ってスーツのおっさんが本を手に取る。


「ついでに目次にあるダンジョンの禁則事項のページを開いてくれ」


 そこにはいくつもの禁止事項とペナルティが記載されている。


「とりあえずここのページに書いてある事は守ってくれ。特に突破不可能のダンジョン作成はペナルティがきついから気を付けること」


 他にもダンジョン内に別空間の作成の禁止や自身の手でのダンジョンコアの破壊。


 ダンジョン外部へ出してはいけないモンスターのリストなども書かれている。


 異世界人向けの注意事項として、現代社会の高度な科学技術の行使や配布の禁止などもあるようだ。


「分からん事はコアに聞くように」


「畏まりました」


「それじゃ最後に、この箱から一つ石を取ってくれ」


 中の見えない箱を出される。


「この中の石はそれぞれのダンジョンの予定地から採取してきた石だ。それぞれの産地がスタート地点になるからそのつもりで」


 そう言って箱を渡されると、そこから石を取り出して女子高生に…。


「手どころか指も入りません…」


 流石の巨大女子高生。


「代わりにひいとくよ」


 ナラヴィー様が石を取り出して女子高生のダンジョンコアの横に置く。


「ダンジョン作成に関してはコアと相談しながら手引書を読んで実施するように。各自ダンジョンコアを手に持ってくれ」


 ナラヴィー様の言葉に女子高生を除く全員がダンジョンコアを手に持つ。


 女子高生は摘まもうとして、顔を顰めている。仕方ないのでオレがダンジョンコアを取って手のひらにおいてあげる。


「それじゃあいってらっしゃーい」


 ナラヴィー様の言葉と共に、視界が光に呑まれた。

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