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説明役がいるって素晴らしい
「今は凝縮されているけど、さっきまでは垂れ流しの状態だったな。名前を認識された時にお前の魔力が、こう、ヌメヌメとミリアに付きまとっていたんだ」
「なるほど」
良くわからないけどヌメヌメ付きまとわれられるのは気分が悪いね。
「そりゃすまなかったなミリア」
「っ!! っくぁっ!」
あ、なんか魔力がダマで飛んでった。
「【名付け】だな」
「【名付け】ね」
「おーこれが【名付け】か」
「【名付け】?」
「マスター、あたしも流石に知ってるぞ」
名付けらしい。何それ。
「く、はあ………濃密な魔力。有難うございます」
崩れ落ち、額に汗をびっしり掻いたミリアが言う。
「すごかったです。思わず進化するかと思いました」
進化って思わずしちゃうものなんか。
「…あゆむんは初心者用の魔法指南書を読むべきね」
「あとダンジョンの手引書ももっと読め。コアは質問には答えるけど、お前が質問しないと細かい部分は教えてくれないぞ」
すいません。
「コア、名付けって?」
とりあえず聞く。
「名付けってのは、魔物に名前と魔力を与える行為だ。魔物が強くなるぞ」
「なるほど。てか天使って魔物なんだ。あと名前呼んだだけなんだけど」
「魔物ってのは魔核のある生き物全般を指すからな。マスターも魔物だぞ。それと名前に関しては上書きだな」
なぬ!?
「人間に魔核が生まれたら魔族に、エルフならダークエルフに、ホビットならゴブリンに。といった具合だな。【名付け】を行わずに名前を付けたミリアやフィリアーネには上書きが可能だ」
補足マンのナラヴィー様。
「でも苦しそうにしてたけど」
「そういうもんだ」
そういうもんですか。
「魔力差が大きいと起こるんだ。ミリア達はダンジョン運営とマスターサポートの勉強と研修を行ってるけどレベル上げは特別してないからな」
スーパー補足マン。
「ぐぬぬ、加護を先に与えられてしまったああああああ!! 俺様のスーパーな加護は与えられないではないか!」
「はあ」
ムキムキおっさんのは暑苦しいからいらんけど。
「時間を空ければ与えられるじゃない。それに今あゆむんに必要なのは私の加護だし」
「それはそうなんだがあああああああ!!」
海の神様は口を開くと絶好調だ。黙ってて欲しい。
「失礼致します」
そのタイミングでお茶を持ってくるフィー君。
雄たけびを上げる水の神ブルーシェル様。びっしょりの汗で倒れこむミリア。
にこにこしながらオレの頭を撫でるエメラ様。
「…お茶の追加が必要ですかね」
視線をミリアに向けた後、再び指令室から離れて行った。




