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開かずの塔のダンジョンマスター  作者: てぃる
グレたコアとダンジョン強化
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さらばー ふふふふーん♪

「ようこそ、指令室へ」


 松本部屋にご案内。



「へえ、随分変わった内装だな」


「なはははは! 男心を妙にくすぐるいい部屋じゃないか!」


「少し薄暗くないかしら?」


 神々のそれぞれの感想。


 オレはその間に大き目のソファを出す。


 飲み物類も出そうと思ったけど、そういった物をゲストの前で直接用意するのはタブーらしくフィーが退席して準備をしに行くことに。


「天使ですよね、じゃあこいつっと」


「ちょっと!?」


 エメラ様から抗議の声が?


「天使の亡骸を買えばいいのに…」


「あ」


 亡骸を買ってダンジョンに取り込めば普通に呼び出せる様になるんだった。


 わざわざダンジョン運営の為の教育済を購入する必要はなかった…。今回は神殿の管理をさせるだけだから高いDP使わなくてもよかったんだった。


「まあ、コアが喜ぶしいいか」


 DPを消費するとコアが妙に喜ぶのだ。


「軽いわねぇ」


 話してると、ダークエルフのフィーと同様に扉が生まれそこから天使が現れた。


 白いロングスカートタイプのドレスを身にまとった、コアくらいの身長の女性の天使。


 モデルの様に均等の取れたプロポーションと、長いストレート金髪はコアとだだ被りだ。


 それよりも折りたたまれた一対の翼と頭の上の天使の輪っかにやはり目線がいく。


「お呼びいただき感謝いたします、我がある………ひい!」


 扉からでて一礼をし、口上を述べてると天使が顔をひきつらせた。


「あの、神々が…。私は神界から呼ばれたのでは…」


「俺達の事は気にするな、お前の新たな主にしっかり挨拶をするんだ」


「えっと、私はダンジョンマスターに仕える事が出来るんですよね」


 セクシーなお姉さん天使が困惑している。ちょっと面白い。


「そうよ、ミリア。貴女もとうとう卒業ね」


「学園長」


「ママよ?」


「えっと、ママ」


「ふふ。こうやってきちんとお役目につくのを直接見るのは初めてだから嬉しいわ。みんな突然いなくなっちゃうから。まあシステム的にしょうがないんだけどね? ほらほら。マスターを放ったらかしちゃダメよ」


「はい」


 はにかんで返事をする天使さん。


「お初にお目にかかります、力天使のミリアと申します。我が君、お名前をお伺いしてもよろしいでしょうか?」


「ダンジョンマスターの斎川歩だ、神々を祀る神殿と祭壇の管理の為にお前を呼んだ。頼まれてくれるか?」


 頭を下げて挨拶をしてきたミリアに声をかける。


「っ! す…素晴らしいお役目! 我が君っ! 感謝いたします!」


 目を輝かせて、それでいて上品に喜ぶミリア。


「今日はもう夜だから明日から頼むな、管理に必要な物があれば言ってくれ。場所はここの上の層で、外観はこんな感じ」


 メインモニターに神殿を映す。


「ゴース様、ブロッドビッシュ様、アーシア様で御座いますね」


「ご降臨されているこちらの三柱もだ」


 依り代となるなっている為、神像がお留守。


「見事な神殿ですね、この様に洗練された神殿は神界でもお目にかかれません」


 フィーの力作だからね。


 神殿作成時にはオレがいた世界の世界遺産的な神殿や教会の写真や映像も参考にした。


 あやうく和洋中まぜこぜになるところだったのを止めたのも大変だった。


 初期状態のコアルームより当然豪華だ。


 出来た後のフィーの言葉で、魔物達が信仰を大事にしてる事がわかり納得だ。


「っと、ミリアも強く信仰している神様がいるなら神像を追加するぞ」


 オレが言うと、ミリアが震えるような仕草を見せた。


「どうしたミリア?」


 また。


 ええ、呼んだ時からまさかの体調不良?!


「あゆむん」


 あゆむん!?


 変なあだ名を付けられた!


「あなた、魔力の制御出来ないのね。今更だけど、体から魔力が垂れ流し状態だわ」


 そういえばここは剣と魔法の世界だった。


「魔力ですか? 魔石で水を出すくらいしか使った事がないので」


「これは不味いわね。ちょっとこっちへいらっしゃい」


 ちょいのちょいのと手を上下させられたのでエメラ様の元へ。


「はい、ぎゅーーーーー!! 」


「むぎゅ!?」


 バインバインにホールドされた!


「ぷはっ」


 フィーの時と違って失神するまでは抱きしめられなかった。柔らかかったなぁ。


「加護を与えました。これで無意識にでも魔力の操作が出来るはずよ。魔力操作は生きていれば自在に扱えるのが普通なんだけど、あゆむんはたった10日前後で一気にレベルを上げたから垂れ流しだったみたい」


「おおおおいいい! ずるい! ずるいぞエメラ! 加護は俺様があげたかったのに!」


 おお、魔力だ魔力。


 体の中心に渦が生まれたような感じだ。


 穏やかにすれば魔力が静かに、強く意識すれば魔力はほとばしるように。


「ダンジョンマスターは魔力を使って魔物を強化するんだ。DPでも行えるけど、高レベルのマスターは自前の魔力で行う。そっちのが効率がいいからな」


 体力や魔力、感情などの生きていく上でのエネルギーを変換してダンジョン用に特化させた魔力とは別のものらしい。


 純粋な魔力の方が適しているとのこと。


「おお…これは2か! 2なのか!?」


 ほとばしる魔力がオレの体を包み込むと、ドラ○ンボールのキャラクターの様に体が魔力で包まれてパリパリ言ってる。

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