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開かずの塔のダンジョンマスター  作者: てぃる
夜会に集うダンマス達
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新たなる訪問者。


個人的に好きなキャラです。

 更に日を空け、夜会前日。


 ミルフィも帰りエメラ様も帰り、ケレンセリッシュ様もいない。


 ゆったりとした時間を過ごしている夜。


「ふむ、お客様がいらっしゃるようです」


 ゲートのある方向を見つめるシヴィー。


 その言葉と同時にモニターが映る。


『失礼、マスター斎川。宜しければ話がしたい』


 モニター越しに声をかけてくる少し背の高い長い髪の男性。この方は……。


「【芸術の神ニーロイップ様】でございます」


 小声でプチバッフォが教えてくれる。


 その言葉に目を丸くする。が、動揺している場合じゃない。新しい神様だ。


「ようこそおいで下さいましたニーロイップ様。今お迎えに上がります」


『突然済まないね。中に入らせて貰うよ』


「どうぞ」


 慌ててオレとシヴィー、ミリアで出迎える事に。


「お初にお目にかかるよ、マスター斎川」


「お初にお目にかかります、ようこそおいで下さいました芸術の神ニーロイップ様。歓迎いたします」


 跪いて礼をし、神々へ向けた挨拶を口にする。


「先触れも無く申し訳ない。ようやく作業に区切りがついてね、どうにも我慢できなくてこちらに参った次第だ。お恥ずかしい限りだ」


 先触れとかのシステムがあるのか……ケレンセリッシュ様とエメラ様は勝手に入って来たからなんか新鮮だ。


「いえ、問題ございません。屋敷へご案内いたします。こちらにどうぞ」


 こうやって挨拶をしている間に、シエルを筆頭にセルキー達とサタンコックがフル稼働だ。


「歓迎痛み入る。案内を許そう」


 こういったモノ言いは神様だなーって感じる。


 会食場の一つへご案内をし、着席をする。


「ああ、済まないね。この後にまだ作業があるからお酒は控えさせてもらうよ」


「畏まりました。シヴィー、ニーロイップ様にはオレと同じ物を」


「はっ」


 執事服のシヴィーが用意していたグラスにグレープジュースを注ぐ。


「風味がいいね。それに用意されているグラスの透明度も素晴らしいし、飲み物を保管する瓶も細工が凝っている」


 芸術の神様は、ドリンクやおつまみよりも用意されている器や調度品に目が行っている。


「こういった会食場には、マスターの絵画や像などが並べられている事が多いのだが……君はしないんだね」


「ウチの従者はやりたがったのですが、いかんせん自分の顔を見ながら食事するというのは私が落ち着かないのです」


 イービルドワーフがオレの石像をいくつも持ち込んだが、全部却下した。


 彼らの残念がった姿といったらもう……ちっこいおっさん達が項垂れる様は面白かった。


「ふふ、正直だね。自己主張しかしない調度品は私も好む処ではないが、と。まあ乾杯しようか。この出会いに」


「乾杯」


 席が離れている為グラスは合わせずに持ち上げるだけ。


 お互いに一口軽く口に含んでグラスを置く。


「それで、ニーロイップ様はどのようなご用件でいらしたのでしょうか?」


「せっかちだね。少しくらい雑談を楽しもうじゃないか……例えばそう、君の付けているその腕輪」


 オレの左手には、コアが作った端末が光の反射を生み出している。


「こちら、でしょうか」


「うん。素晴らしい輝きだ。プラチナじゃない……ね? 何か聞いても?」


「恐らくホワイトゴールドかと」


「ホワイトゴールド? ゴールドは金色だろう?」


「ゴールドに銀などを織り交ぜた合金……だったはずです」


「なんと!? 金に混ぜ物を!?」


「ええ、色を隠すためにコーティングもしているはずです」


 確かそんな感じだったはず。


「物質としては完成されていると言われる金をわざと加工したのか……」


「私の元いた世界の技術にございます」


「素晴らしい……それに腕輪に見えたが、何か動いているね? それは?」


「はい、こちらは腕時計にございます。ご覧になってみますか?」


「いいのかね!」


 ガタッ! と椅子を後ろに倒し立ち上がるニーロイップ様。その行動を恥じて自分で椅子を直すと、大股でこちらに歩いてくる。


 うわ、ちょー嬉しそう。

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