103
ケモナー様方でもトドは守備範囲外であることを祈るっ!
『……まさか、3人が一緒にいるとはな』
「オレ以外の連中も話が聞きたいらしくってね」
『まあ……それはいい、それはいいが…………』
オレ達の後ろに視線が行く。
ニコニコ笑顔で紅茶をすするエメラ様。うん、気になりますよね。
『ご無沙汰しております、エメラ様』
「ぶっちー、久しぶりね」
『ええ、本当に……。どうしてそちらに?』
「美味しいお茶を頂きに来ましたの。それと可愛い子を愛でにね」
膝にはウチのコロが鎮座しております。
「こんな可愛い子を隠していたなんて、ほんとあゆむんは罪深いわ」
「意味は分かりかねますが、コロは可愛いです」
あと隠していた訳ではなく、その子第一階層のボスです。
そこを守っていたんです。
仕事してたんです。
『ははは、変わりませんな』
「ぶっちーも30年くらい前は可愛かったのに」
『生まれたての生き物はどれも可愛いものですよ』
驚くほど前の話のようだった。
「いくら私でも見境なく可愛がりませんー。生まれた時から筋肉だるまだったり、毛むくじゃらで毛に毒針を隠しているような子は嫌いですー」
それ好きな人中々いないよね!?
「オレっち、可愛いだなんて親以外に初めて言われたさ」
「あ、あたしは言われ慣れてるんだから! あたしが可愛いのは、ああああ当たり前よね!? そそそ、そうよね!?」
牛フェチな人は相当だと思う。
あと、ミルフィ。どもりが酷い。
『……それで、連絡をしてきたという事は何か知りたい事があるのか?』
「まあそうだね」
後ろの二人は無かったことになった。
各ダンジョンマスターの勢力図や危険視しなければならない相手などの情報はお金やDPでは手に入らない物だ。
トド男はオレ達の後ろでお菓子を食べるエメラ様に視線を向ける。
『なるほど、大した策略家だな。まさか情報を得るのに神まで利用するとは』
「え? あ! ふふん! そうでしょそうでしょ!」
「なるほど、エメラ様の前で嘘の情報を流すのはリスキーさ」
おお! 考えてなかった!
『ふ、ふはははははは! どうやら我は汝らをまだ侮っていたようだ、昨日で随分懲りたつもりだったのにな……いいだろう!』
なんか琴線に触れたらしい、大爆笑。
『だが我もすべてのダンマスを知っている訳じゃないし、我の知っている情報も正解とは限らない。それでいいか?』
「もちろんさ、情報の精査はこっちでするさ。言えない事、関われない事はその旨言えないと言えばいいさ」
レイっちが一番知的だ。牛なのに。
『じゃあ何から話すか。我の知っているダンマスについて……夜会の常連についてか』
「頼みます」




