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開かずの塔のダンジョンマスター  作者: てぃる
ダンマス達の夜会、前哨戦
100/235

100

2020/02/19

連載開始から早2カ月、皆さんのおかげで100話まで到達出来ました。

「読んでくれている人がいる」それだけで更新する気になり、続きを書くモチベーションになるとしみじみ思います。

ここまで読んでいただき、ありがとうございます。


100話記念SSなんてやりませんケド!

「コロの攻撃が効かないな」


「コロは炎を受けて真っ赤になってますから」


 熱を帯びたコロでは、炎の悪魔にダメージが与えられないらしい。


 逆に炎の悪魔の攻撃は、コロの熱を上げるだけの結果になっており、やはりダメージは通らない。


「鉄か……火力を上げるしか……」


「! 不味いですアユム様。私がコロと代わ……」


「はーい、そこまでー」


 真っ赤に熱を帯びたコロと炎の塊のような魔物が、お互いに手出し出来ない状態になった所で待ったがかかった。


 そこにいたのは、短い銀髪が特徴的な女神様。


 連中とオレがフリーズする。


「エドランテ様、お手数をお掛けいたします」


 登場した神龍にオレは頭を下げる。


「うそ!? エドランテ様!? この方が!?」


「初めましてさー、エドランテ様」


 ゴース様の眷属神、神龍のエドランテ様だ。


「毎年、ここでバカ騒ぎが起きるから今年も見に来てたのよ。従者同士での争いならいいけど、マスターが本気で戦うなら相応しい場所を用意するわよ?」


「コロ、ストップ」


「わふ」


 真っ赤になったコロが動きを止める。


「昨日振りね、歩さん」


「はい。先日は大したおもてなしも出来ず申し訳御座いませんでした」


「いいえ、精一杯の歓待。十分伝わったわよ。それにしても、マスターを殺さなかったのは良い判断だったわ」


「そうなんですか?」


「ええ、相手が引けなくなるもの」


 なんで絡んで来たか確認したかっただけなんだが。


「だからご褒美をあげます。そこのシーファンガーのマスター。彼ら新人に色々教えてあげなさい」


「ははっ!」


 今度は抵抗無く頭を下げるトド男。


「それでいいわね?」


「「「 はっ 」」」


「じゃああなた達は解散なさい。歩さん、話を聞くなら手早くね? もっと危ないのが来ちゃうかも知れないから」


 強引な勧誘をしてきたマスター達が、従者を伴って帰っていく。死んだ従者もいるが仕方ない。


 こちらを随分睨んできているが、自業自得だと思うよ?


「さて、シーファンガーのマスター。お名前をどうぞ」


「デンドリブラデンドリブルでございます」


 トド男の名前が長い!


「では、マスターデンドリ。この勝負どう判断しますか?」


「はっ、我らは既に従者では対応しきれなくなっておりました。我らの敗北と考えて問題ないと思われます」


「素直ないい子ね……この状況に感謝なさい?」


「ありがとうございます」


 デンドリブラデンドリブル、長い……トドのデンドリさんが深く頭を下げた。


「じゃあ早速、あなた達は全員同じ同盟なのか?」


「いえ、私と炎の精霊のマスターはどことも同盟をしておりません。今回夜会に呼ばれている夜会のマスターの中では、戦闘力が高い魔物を多く抱えているからと声をかけられました」


「そうなの? サメの二人とか強そうじゃないけど」


「…………」


 無視されるミルフィ。あとあの炎のやつ悪魔じゃないのか……シルエットが悪魔っぽいのに。


「ちょっと! なんで答えないのよ!」


「貴様には負けていない。我が負けたのはこの青い髪のマスターだ」


「なによ! 歩に負けたって事はあたし達に負けたも同然なんだからね!」


 何その理論……。


「まあまあ。連中が他に同盟を組んでる相手は知ってる?」


「前回の夜会で3番目に呼ばれたマスター、不落城ロードボードの同盟だ。彼の方の庇護下にいる連中だからこそ、我も今回の同行を強く拒否出来なかった。まあ我にも思惑があったわけだしな」


「不落城!? あの有名な不死のダンジョン!?」


「そりゃあ大物さー」


「ごめん、知らない」


 フィルの勉強ではまだ他所のダンジョンの話は出てきてない。


「あんたねぇ……ちゃんと知ってないと死ぬわよ? 世界三大ダンジョンの一つとも言われている、200年以上攻略者の現れないダンジョンじゃない!」


「200年以上……」


 それは凄い、ウチと違ってちゃんと侵入者も迎撃しての200年だとしたらとんでもない話だ。


「100年以上攻略者の現れないダンジョンが稀な中で倍の200年よ!? 同じくらい攻略されないダンジョンなんて【魔女シエンタの迷いの森】と【水精霊の大瀑布】【フラワーホール】くらいよ!?」


「あと一つあるさー」


「……あそこはマスターが不明じゃない。ホントにダンジョンなの?」


 何処?


「まー、そんな訳で有名どころはチェックしておくに越したことはないさ。でもそんな大物と敵対しちゃったとなると、ちょっと怖いさ」


 牛の尻尾がペチペチ背中を叩いてくる。


「うちのシヴィーを物扱いして来たんだ。むしろ文句を言ってやる」


「有難うございます、アユム様」


 撫でないで欲しい。

100話突破記念にレビューとかくれていいんだよ?(催促)

そこ、一話一話の文字数少ないから100話いったんだとか言わない! 分かってるから!

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― 新着の感想 ―
[一言] 今更気付いて読んでいます。 自分には丁度良い1話の量で、 サクサクと楽しく読ませて頂いています。 感謝。
[一言] 100回おめでとうございます。 結末は決まっているとの事なので安心して楽しめます。これからも頑張って下さい。 お祝いついでにコア擁護。敬語を使う身内しかいない方が違和感あるのでコアはあれ…
[一言] 100話おめでとうございます!! これからも更新を楽しみにしてます!
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