01
久しぶりの投稿です。
完結させられるかなぁ…。
「ただいま…っと」
「うむ。おかえりだ」
「は?」
「まーた日本人か。お前らの住んでる日本。扉多くね?」
「えーっと…?」
自宅の扉を開けて家に入ったら。なんか見知らぬ子どもが立ってるんですけど。
「自宅じゃねーな」
「あ…、あー…。何処だ」
「まあ座ってな! 次が来るから」
「うあ、なんかすいません…え?」
後ろを振り向くと、自分が入ったはずの自宅の扉は無く、代わりに見慣れない木のドアが立っている。
「見てないで座ってろって」
「えー、はい」
なんか分からないけど、逆らえない気がする。
でも現状そのままって言うのもなんかなあ。
「余計な事は考えるな、斎川」
あ、はい。
…あれ?! オレ名乗ってないよね?
「知ってるぞー。斎川歩だろ?」
!?
「今年で28歳、誕生日は先月だったな。血液型はB型、独身。身長は163cmで体重は63kg、住所は…」
「あ、ハイ。なんかすいません…斎川おとなしく座ります」
「よろしい」
オレはおとなしく着席。
『ギイ…』
「ぬ、ここは何処だ…」
見慣れぬ木の扉から出て来たのは立派なライオンマスクを被った2m以上間違いなく身長があるだろうムキムキのプロレスラーだ。
「ありゃ素顔だしプロレスラーじゃねーけどな」
まただ。心が読めるって奴かっ?!
「ようこそシルドレ。お前さんも座ってな」
「ぬう、何故だっ! 逆らえる気がせぬ!」
「ああ、自分と同じっすね…」
「貴様もか?」
「はい。取りあえず大人しく座ってましょ」
「むうんっ! 無理か…やむを得まい」
ライオンマスク(仮名)さんは椅子を引いて着席。
…やっぱでかいぞこの人。椅子大丈夫?
「はい、次の方ー」
「え? 何ここ…」
今度入って来たのは中肉中背のおっさんだ。
「田中先生も座っとけ」
「え? わっ! えー、はい」
一瞬こっち…というかライオンマスクさんをみて驚くスーツ姿のおっさん。
「なんでスニーカー?」
「すにーかー?」
「えーっと、あはははは」
「次」
また扉が切り替わると、今度はドレス姿の…バッタ?
えー…バッタプリンセス?
「ギチギチギチギチ」
「威嚇すんなナラーリア嬢。座っていなさい」
「ギチギチ…」
「座る!」
「は、はい! 申し訳ございません」
「うむ。良い子にしな」
バッタプリンセスさんはオレの対面に着席。
「ギチギチギチ」
「や、普通にしゃべってください。怖いです」
「つぎつぎー」
今度は壁が現れた…。見上げるとドアノブがついていた。
壁じゃなくてドアなのか。
ズシンッ! ズシンッ!
現れたのは規格外のサイズの………女子高生?!
ガ○ダムサイズかよ!?
「おお、玲奈は巨人族か! ちいと待て。椅子が小さい」
オレ達を案内? してる男の子が手を軽く振ると、大きな椅子がバッタプリンセス(仮名)さんの後ろに現れた。
「えと、ありがとうございます」
めっちゃ声可愛い! でもデカイ!
座っているのに、バッタプリンセス(仮名)さんの頭の位置が靴下以下だ。
…あとデカすぎてスカートの中が見えそう…。
なんとなく視線を外す。
「………小人?」
そっちがでかいんだよ! と思ったのはオレだけじゃないと思う。
バッタプリンセス(仮名)さんの口元がめっちゃギチギチ言ってるし…あんなの後ろいたら怖いよね。
冷や汗かいてるし。
「席変わりましょうか?」
こっからだとパンツ見たくなるし。
「有難うございます…すいません、お願いします」
「正面から見るのも怖いですけどね」
「えー…と。それでもお願い致します」
バッタプリンセスさんと場所を交換。
「ラスト!」
気が付くと、ジャイアント女子高生が入って来た扉は消えて、普通のサイズの扉が。
「にゃ? どこにゃ?」
「ほいほい、おかえりー」
「ちっ、混ざりものか」
ライオンマスク(仮名)さんが舌打ちをする。
薄着のへそ出しルックの…猫耳娘だ。
「にゃあ! 純血種にゃ! 初めてみたにゃ!」
「なんだとっ!?」
「はいはい、お静かにー」
男の子が言うと二人が姿勢を正す。
「エイミーも座れ」
静かにと言われたからか、コクコクと頷いて着席。
男の子はスキップ混じりにお誕生日席に。
そして席の横につくと、じっとこっちを見る。
「…どうぞお掛け下さい」
椅子を引いて、脇から持ち上げて座らせる。オレの意思じゃないよ?!
「ご苦労」
「いえ」
「さて、そんじゃお待ちかねの説明タイムだ」
いつの間にか、机の上にそれぞれの飲み物が用意されていた。
…女子高生の飲み物でかいな。