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頑張って書きました!!
昨日の1話目でPVが100を超えたので凄くモチベに繋がっています!
「結局ドロップしたのはやたらしっかりとした木が100キロと魔石が2つか」
はぁ、とため息をつくと横からルシールの呆れた声が聞こえた。
「木は魔力が含まれてるし、それで家を建てると頑丈なやつが作れるから高く売れるんじゃ?」
「せいぜい20万だし、2人で割ると10万だ。魔石だってこんなサイズじゃ3万がせいぜいだ。お前武器のメンテとか考えろよ」
項垂れるように言うとルシールはふて腐れたように頬を膨らませていた。
そしてそのまま口を開く。
「なんか私が頭悪いみたいじゃない?」
「まるで氷みたいに発想が堅い」
「あぁ?!」
単純な儲けの数字だけなら割がいい仕事だがそれは俺とルシールが2人とも遠距離攻撃の手段を持っているからだ。
俺は余程の事が無い限り魔法限定で戦う。ありがたい事に転生を2回しているから魔力が有り余っているし近接戦とか完全にど素人だ。
ルシールは完全遠距離型だ。遠距離に対応した武器しか持っていない。持っている武器は弓、ボウガン、魔石をセットして撃つ魔銃。
最後に何故か槍、本人曰く「遠くに飛ぶのなら全部遠距離武器だ」と言い張っている。信じ難い
考え事をしている内に魔石等を買い取ってくれる場所に着いた。そこは
冒険者専用施設
政府がモンスターを倒して得た素材の使い道を思いつく物は色々ありこの木造建ての施設もその1つだ。
木材には魔力が多分に含まれておりそれで作られたものは従来の物より強度としなやかさが格段に上がっている。
この施設の場合は単純にコンクリートより硬く耐震性に優れていた。
受付に行くと係の人が出て来た。(以降受付嬢)
俺とルシールは挨拶をしてから手に入れた木材10キロと魔石2つをカウンターに置いた。
「ルシール様千斗様お疲れ様です!鑑定の後はどうされますか?」
受付の女の子見た目からして大体10代後半の彼女は礼をして鑑定後の素材の買い取りの有無を聞いて来た。
俺は迷う事なく売却を選択する事を告げた。
「分かりました。ではしばらくそこの席でお待ち下さい。鑑定が終了次第お呼びさせて頂きます」
受付嬢は魔石をトレーに乗せ、木材を片方の脇に挟むとカウンターの奥に持っていた。
俺はルシールは見合わせると言われた通りに指定されたテーブルで待つ事にした。
このテーブルのデザインは漫画はラノベで出てくるような感じの丸い椅子に丸いテーブルといいテンプレート溢れる見た目だった。
そして俺とルシールは今後の予定を話す。
「とりあえず今日はもう終わりだから次の討伐はいつにする?」
「そうだなぁ。ソロでも鍛えたいから2週間後かな?丁度やりたい事が出来たし。武器の弾とか矢の補充もしないといけないし」
「確かにな。武器のメンテナンスはしっかりしておけよ。武器の状態は命に直結するからな」
「分かってるよーだ!」
んべーー!っと舌を出してアホヅラを晒しすルシールの顔に魔法で風を送り髪を乱してやった。
「わーー!な、なにをするだー」
「つまらんネタはやめろ」
「乙女の髪をめちゃくちゃにするとか大罪だよー!」
俺は1つの言葉に引っかかった。
それは
「お、乙女だと?!」
ピキッ
そんな音が聞こえた気がした。
ルシールの顔を見ると流石に怒ったのか眉がつり上がっていた。
「ほ、ほほぅ……」
「………やべ(ボソッ」
そこからしばらくルシールと互いの髪を引っ張り合うなど騒いでいると俺達2人を呼ぶ声が聞こえた。
受付カウンターの方を見るとさっき話した受付嬢が手で招いていた。
騒ぐのを辞めてカウンターに向かった。
トレーの上に置かれてあったのは2枚のカードだ。
このカードには今回の報酬の情報が入っていた。カード自体は何も役に立たない。ただどれだけ貰えたかが書いてあるのと今の銀行の残高が書いてあった。
残高を書かないようにも出来るが俺はそんなプライバシーとかを気にするたちではないためそのままにしている。
俺とルシールはそのカードを確認した。
確認すると少し気になると事が1つあった。
「すいやーー」
「すいません。想定したよりより報酬が多いのですがこれは?」
俺の言葉を遮ったルシールをジトーっと見ていたが俺が聞きたい事と同じ事を聞いてくれて助かった。
そうだ、ルシールも俺も想定していたのは木材20万、魔石が3万ほどだったからだ。
理由を受付嬢に聞いた。帰って来た答えが
「今丁度木材が不足しているので木材を持ってきた冒険者には買い取る時に色をつけるようにと言われています。魔石ですが品質が単純に良かったのでその分です」
帰ってきた答えは棚ぼただった。
(木材が不足していたらそりゃあ持ってきた人にサービスするわな)
俺は1人納得していた。
ルシールに関してはにへらっとしている。あいも変わらず笑った顔がだらしなかった。
納得した俺とルシールは冒険者専用施設を出るとそのまま別れ互いの帰路についた。
冒険者専用施設には当然俺達意外も人はいる。中には弱い奴を強請って金を奪い取る奴もいる。
俺も就職した頃はなんどか引っかかった、が全て撃退している。
この施設には俺の実力を知らない奴はいないと思うがどうやらつけている奴がいるらしい。
しかも本人はバレていないつもりらしいが探知の魔法を持っている俺からしたらバレバレだった。
苦笑いをするとワザと人の少ない通りに入っていった。
しっかりと付いてきている。
俺にとっては今回の報酬の金など端金みたいなものだがただで渡してやるのは惜しい
もうすっかり人気のいない所に着くとそいつに向かって声をかけた。
「めんどくさいからもう出てきてくれ!」
数巡するとゾロゾロと人が出てきた。
固まって動いていたからか人数を数え間違えたらしい。
3人くらいかと思っていたが出てきたの5人だった。
しかもその内女:3 男:2の割合だ。
見た所によると全員高校生らしい、金を強請る理由
おおよそ想像がついた。
「どうせ遊ぶ金がない、見た目的に貧弱そうだったから……そんな理由だろ?」
「当たりだよ。そんなヒョロヒョロの体で何が出来る?見てたぜ?施設から出てくる時武器を持ってる女と一緒に出てくる所をよぉ!つまりその女におんぶに抱っこって事だ!」
リーダー格と思わしきギャルが一気に捲し立て顎をこちらに向かってしゃくる動作をすると隣にいた男2人が威圧するように出てきた。
「どうせ金稼いで貰ってるんだろぉ?痛い目見たくなかったらつべこべ言わず金だせや!!」
「死ねぇぇ!!」
いや、初っ端から殺すきやん
と思いながら俺はため息をつき走ってきた男達に向かって両手を出し10メートル離れていても聞こえるくらい思い切り音を鳴らした。
すると後ろに控えていた女も含めて気絶した。
しかしリーダー格の女だけは気絶させずに、周りが突然気絶して崩れ落ちた事に戸惑っている時に近づいた。近づくと「ヒッ!」という声が聞こえた。
今後こんなめんどくさい事を少しでも減らす為に魔力を込めた威圧を発しながら忠告をした。
「金が欲しいならこう高校卒業してから冒険者になって稼げ。出来ないからバイトでもしろ。な?」
リーダー格の女は怖すぎたのか失禁をしながらなんど頷く。
そして俺は去り際に軽く叩けば起きるとだけ伝えてその場を後にした。
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