#6 正義のためとか言ってたくせに、早々に悪用
さて 【魔法の窯】 を手に入れたワタルくんですが。あの後、どんな正義の行為を取ったのでしょうか?
それでは見てみましょう。
「「「ガッ! ハッ……!」」」
開始早々人気のない学校裏で全身緑一色の兵隊九人が不良生徒三人を袋叩きにしている。
不良たちも応戦したとみえるが多勢に無勢。数の差が三倍もあっては勝ち目はなく、一方的にやられるだけだった。
弱い者いじめや喝上げ。散々やりたい放題やってたので罰が当たったのでしょう。彼らがコテンパンにやられてもなんの哀れみも感じませんね。
とは言え 「この頭から緑ペンキぶっかぶったような兵隊は何者?」 とお思いになってる人もいるでしょう。
彼らは何者なのか?
「オシ! そんなもんでいいぞ。もうやめとけ」
兵隊に命令する者が。それは誰であろうワタルであった。
「「「「イエッサー!」」」」
命令されると兵隊は攻撃をすぐさまやめ、ワタルに向かってピッと敬礼。
この兵隊九人はワタルの手下だったのです。
実は魔法の窯を貰った後、ワタルは持ってた緑色のおもちゃの兵隊九体を実体化。明くる日、その兵隊をひっ連れて自分をいじめた不良グループに復讐を決行。つまりは力に溺れた訳。
「オラァ! 今までよくもいじめてくれたな!」
「グハッ!」
横たわりもう対抗する力の残されてない不良の横っ腹を思いっ切り蹴り飛ばす。それは私怨のこもったもの。おのずと力も入る。
その後、ワタルは不良たちを数分間サンドバックにした。
◇
「あ~! スッキリした」
無抵抗な不良たちを思う存分いたぶってご満悦なワタル。私怨を晴らしたその顔は呆れるぐらい清々しい。
しかし復讐なんて正義に反する行為。少なくとも正義の使者のやるべきことではない。これが昨日まで 「正義のため!」 とか思ってた奴のすることかねぇ。
「おいお前ら、帰るぞ」
「「「「イエッサー!」」」」
けれどもワタルの良心が痛んでる様子はなし。復讐を果たすと兵隊に命令してさっさと帰る。
その姿に正義の心は微塵も感じられない。
ワタルはこのまま悪の道を突き進んで行くのか? 地球の未来は早くも暗礁に乗り上げていた……。




