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カメでまんねんw  作者: 黄金の右脚
基盤作り
29/32

#28 とうとうエスポア軍と遭遇したんだな


「……と、言うことがありまして」

 エスポアの支援者に惨敗して日もすっかり沈んだ頃、戦艦大和と大阪城が一緒に並んでいる奇妙な基地が完成した。

 ラセツは、ワタルとトトイスに連絡し、山に基地建設が完了したことと、エスポア軍に襲撃されたことを伝えた。

「遂にエスポアの支援者が現れたでやんすか」

 すると、トトイスは現場の状況と空気を自分の目で確かめに、直接足を運ぶ。変化に即対応する行動力に、味方を思いやる心遣い、トトイスはやり手の経営者的素質を持っているのかもしれません。


 一方、ワタルは現場に出る気は全くありません。机の上で作戦を練り、自らは直接手を下さない。作戦が失敗しても責任は取らない。部下がどれ程傷つこうが軽視。このことから、ワタルは意外にもディスクワーク派の人間だったようです。

 この違いが後々トトイスとワタルの部下からの信望に差が出始めていく。


「水蓮さん、誰なんですかこの亀?」

 ラセツとトトイスが話をしている時、その横で水蓮にトトイスが何者かと、水蓮の耳元でそっと質問する少女。

 道着に黒マントを羽織った、斜めにウェーブのかかった長い夕日色の髪と瞳が特徴的な大人しそうな美少女。だが、その正体は案の定大家さんである。

「亀やない! 神でやんす」

 こそこそ話が聞こえたらしく、トトイスは声を荒げて訂正する。地獄耳ですね。

「見た目こんなんだが、俺たちのサブリーダーだ」

 水蓮は大家さんにトトイスのことを簡単に説明する。

「こんなんとか言うなでやんす」

 説明が気に入らなかったらしく。トトイスはプリプリと怒る。

「そうだったのか。そうとは知らず、すいません神様」

 一方、大家さんは何と無く理解したようで、態度を改める。

「わかればいいんや」

 神として扱われれば文句がないのか、トトイスはあっさりと許す。爽やかスポーツマンみたいですね。

「見たことないヤツがいるようやが。その嬢ちゃんは誰や?」

 トトイスが大家さんを指差す。

「お初にお目にかかる。私の名前はユウヒイロウ」

 などとお辞儀しながら自己紹介する大家さん。なお、大家さんの本名ははらという。

「おめえ、見所あるでやんすな。仲間にしてやるでやんす」

 その後、しばらくどうでもいい話を続けた。


 ◇


「で、おめえら襲ったのはどんな奴やった?」

 トトイスはどうでもいい話も程々に、襲ってきたエスポアの使者がどのような人物か具体的に聞く。

「はい。人数は一人で、黒縁眼鏡をかけた端正な容姿の男でした。身長は百七十センチ前後。正確な年齢はわかりませんが、たぶん高校生だと思います」

 ラセツは自らを襲った相手の容姿を鉛筆で紙に描き、事細かく説明。

 普通、殺人犯なんかから逃げ延びた人は恐怖心から、相手の容姿をよく覚えてないことが殆どだが、ラセツの場合は優れた瞬間記憶能力の持ち主で、僅かに見ただけでも、それを十二分に生かすことができた。

「奴は私たちを 「クズ」 と見下してました……」

 殺されかけた恐怖からか、ラセツは体を震わせる。

 そりゃあ、首切りされて、体を跡形もなく消し飛ばされたら恐ろしくて体も震えるのも当然だ。


「こんな男でやんすか」

 トトイスは描かれた絵を手に取り、まじまじと見る。

「よし。この絵をコピーして、全メンバーに送って、注意を呼び掛けるでやんす」

「「「はい、トトイス様」」」

 トトイスのめいを受けると、ラセツ、水蓮、ユウヒイロウはすぐさま下山し、コンビニで絵をコピー。そしテ全メンバーに手渡ししに行く。

 かくしてトトイス一味は敵対する相手を明確にしたのだった……。




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