#21 服従
「デッヘェェェェッ!」
威勢よく和泉に向かって行ったシトであったが、一方的にボコられている。
別にシトの戦闘力が低い訳ではない。それどころかバトル作品のキャラなので一般人よりもはるかに戦闘力は高い。それなのにやられてるのはシトの巨大化に原因がある。
一般的に、巨大化すると桁違いのパワーや頑丈さを得る事ができるのだが、シトの場合は体重同様に戦闘力の変化もない。つまりは大きさが変わっただけに過ぎない。殆ど意味のないようにも思えますが、リーチが伸びるメリットもあれば、敵の攻撃が当たりやすくなるデメリットもあるので、一応意味はある。
だからと言って一方的にやられているのに変わりないが。
「どりゃああああああ!」
そうこう説明してる間に和泉は一本背負いでシトを投げ飛ばす。
「だぁぁぁぁぁぁ!?」
吹っ飛ばされたシトは久屋大通にうつ伏せでぶっ倒れる。服もダメージでボロボロ。最早勝ち目はなかった。
「……初めてだから優しくしてね」
勝ち目がないと見るや、シトは犬などが主人にたいして、寝そべってお腹を見せるポーズをする。
これは所謂 『服従のポーズ』 なのだが。あろうことか頬を赤らめながらやっている。発情しているのか?
「ウッ!」
和泉はシトの突発的行動に一歩後退り。それがドキッと胸がときめいたのか、それともドン引きしての行動かは不明だが、一瞬怯んだことに変わりはなかった。
「ふざけやがって! ぶっ殺してやる!」
一瞬怯んだものの、シトのした 『服従のポーズ』 が和泉の怒りの炎に油を注いでしまった。
全力のブレス攻撃をシト目掛けて放つ。
「ギャアーーーーーー! ちょっと期待してたのにーーーーーー!」
何に期待してたかは不明だが。哀れシトは丸焦げ。即死であった。
「フンッ! 余計な手間かけさせてやがって。だが、これで地球は俺のもの」
和泉は鼻を鳴らすと、もう邪魔者は無いといい気になる。調子に乗っている以外のなにものでもないが、ガイアとCOSMOSは戦闘に参加することが不可能な状態。シトも殺された。この場に和泉を止められるものはもう誰もいない。
このまま地球は和泉のものにされてしまうのか?
地球は今、最大のピンチに立たされていた。




