#19 怪獣大暴れ
「人間共苦しむがいい!!」
町中で大暴れする和泉。恨みの込められた彼の腕が次々とビルを破壊していく。名立たるデパートもめちゃくちゃにぶっ壊されてしまう。
その光景は怪獣映画宛ら。言ってることも相俟ってステレオタイプの悪党そのもの。
「俺がクビだと? ふざけんじゃねえ!!」
しかしどういう訳か時よりよく分からない私怨的なセリフを口にする。
それと言うのも彼は派遣労働社員だったのだが、先日にクビを言い渡される。いわゆる派遣切りなのだが、身を粉にして働いてたのにクビにされたことで彼の中で何かが音を立てて壊れる。
元々生真面目な正義感だったが、現在では正義の心を完全に失っており、自らの復讐心を満たす為だけに、無差別に人々を襲うようになり、地球の支配を企む野心家となってしまった。
結果、行き場のない怒りの矛先は無差別殺人という形で向けられる。
そして現在の破壊行動に至る。
◇
「ここテストに出るから覚えとけよー」
「「「「はーい」」」」
栄では怪獣が暴れて大騒ぎでしたが、ワタルの通う高校では問題なく授業が行われていた。
同じ県内であるが、ワタルの住んでる町は栄から歩いていけば半日以上かかる距離。それ程離れていては気づかないのもおかしな話ではない。
ワタルは勉強嫌いで成績も悪い上に不良グループのトップ。にもかかわらず真面目に授業受けちゃってる。結果として栄の惨劇を知り得ない訳だ。
「……」
で、今も先生が黒板に書かれた内容を無言でノートに書き写していた。
◇
『臨時ニュースです。栄のビル街で突如怪獣が出現しました』
一方テレビでは栄の様子が中継されていた。
『現場の中田さん。新しい情報は入ってきたでしょうか?』
『怪獣は毎時十キロで進行中。その間に行方を遮るビルを破壊しながら進行中です!』
現場で体張って突撃リポーターさんが中継している。
こう言う時のリポーターさんやカメラマンは勇敢だ。なにせ自らの危険を顧みずに現場情報を提供してくれるのだから。
これは臆病者には決してマネできないすごいこと。こういう時の突撃リポーターたちにはホント頭が下がる。
「なんだこれは!?」
偶々お休みで自宅でくつろいでたガイアもそのニュースを見ていた。
「こりゃあいかん! 直ぐに止めに行かないと」
慌てて庭に出ると、右手を握り締めて片腕突き上げる。
「ジュワッチ!」
そしてウル〇ラマンみたいな掛け声を上げると、これ以上被害を拡大させまいと栄に向かって飛び立つ。
その速度マッハ二十。超音速旅客機を遥かに上回る。
また、飛んでる最中にガイアは五十メートルに巨大化する。実はガイアは身長は一メートルから五十メートルまで伸縮自在と設定されている。
「そんな便利な能力あるなら何でミカエル戦で使わなかった?」 と、お思いになるかもしれませんが。それは本人が忘れていたからと言うお間抜けなもの。
とは言え、正義感が強く、罪のない者を苦しめる者を許さない。だから和泉を止める為に栄に向かったのだ。
果して、ガイアは和泉に勝てるのか?
次回はバトル回です。
乞うご期待。




