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いつかの夢と僕らの日常  作者: 古屋
29/81

一章 二十九話 こたつって最高じゃね?

────冬陽視点


「あったかー、ぽかぽかー、あったかー、ぽかぽかー……」

「こたつさいこー」

「かまくらとかゆきだるま作りに行こーよー」

「だって外吹雪じゃん。あったかー、ぽかぽかー……」

「吹雪だからこそ外で遊びたくない??」

「今なら吹雪なんていつでも作れるじゃん……それよりこたつでぬーくぬっくしたいー」

「そーだそーだ」


夏希が鍋を持ってきた。


「はーい、鍋できたでー。冬陽、外に遊びに行ってもいいんやぞ。鍋のシメ、一口ぐらいは残しとくから」


一口だけ?!


「お鍋だー!ぽかぽっかー!冬くんばいばーい」

「ばいばーい。いっただっきまーす!!」

「僕も食べたい!こら、そこ、僕にもこたつ入らせてよっ!!」



「おいしー!」

「ぽかぽかー」

「あー……無理。本当最高。俺駄目人間になる」

「よし。おでん味噌も出来たし、おでんも味染みたからもう食べてもいいよ」

「冬陽も何気に料理上手いよな」

「な」


夏希の方がやばいからね。けど褒められるのは少しうれしい。


「僕もデザート系なら作れるよ!……でも、ぽかぽかーかーらでたくなーい」

「そーれーなー」

「春になったらみんなの誕生日プレゼントとしてケーキ作ったげる!だいぶ遅れてるけど、他の季節は色々と無理だから春ねー」

「まじー?」

「まじまじー。どんなのたべたいー?」

「俺フルーツタルトー」

「僕は……一口のやつ。イチゴたくさん使って。育てておくから」


副業が農家さんになりそう。


「あっずるい」

「だよね。フルーツたくさんの種類育てておくわ」

「まじ神」


さいわい、種を集めるぐらいの伝手はある。


「夏希はー?」

「和菓子……作れる?」

「大丈夫だよー!親戚の和菓子屋さんでちっちゃい頃修行してたから!」


春やっば……。やっば……!


「春まじ神。それなら大福とどら焼きとあんみつと」

「待った待った!修行してたのちっちゃい頃だから、勘を戻すのに時間かかりそうで、たまに食後のデザートとして作ってもいい?いきなりはちょっと怖いから練習させて!」

「神かよ。さいこーやん」



「ごちそうさまでしたー。さてと、冬はやっぱりおこたでみかんだよね!冬くんみかんたくさんだして!」

「篭に盛っておいたやつがあるからそれ出すね。ほい」

「ありがとー。いただきまーす!」

「てか食べてばっかりだね」

「たまには訓練も休まないとねー。昨日教えてもらった技術がちょっとやばすぎてねー。あれは根詰めるとやばいやつでね?……だからおそとー!!」

「えーー。んじゃあその技術とやら教えてー」

「えー。形容しがたいからむりー」


えー。食い下がったら教えてくれるかな。


「えー。それでもいいからー。ひーまーなーのぉーー」

「えー。じゃあ、自分の中に潜って、奥の方に何層かない?」


なんだ、そっちの方向か。


「僕の場合潜れないから無理かー」

「潜れないの?」

「うん。深いとこを意識するのはぎりぎりできるんだけど、潜ろうとすると弾かれるんだ。それに、外から壁を埋め込まれてる感じなんだよね」


邪魔で邪魔で仕方ないんだよね。


「……?みせてー」


春は自分の額を僕の額にくっつけた。そして、目を閉じ、集中する。また不思議な技能持ってるね……。


「んや、ほんとだ。これじゃ無理だね」

「あ」

「ん?どしたの??」

「いや、掴めたから。これ表面に出して大丈夫なのか……?」


秋斗はこの会話を聞いて、しれっとそれを掴んでいた。


「うん。一気にやり過ぎるのはだめだけど、少しずつ切り離す量を増やしていく感じじゃないと……やばい」

「あー、わかったわ。うん。とりあえず掌に出してみるな」


秋斗の掌に林檎大の赤い球が現れた。


「えーずるいー」

「け、結構すんなり出来るんだね……」

「ああ。できた。これ自由に使っていいんだろ?」

「うん。人によって性質が違うらしいから気を付けてね」

「そこはだいじょぶでしょ。秋斗だし」

「おう。性質は理解してる。このこたつに使うな」

「はっ?!まって!これ僕の!!」


秋斗は躊躇わずに赤い球をこたつに浸透させた。

暫くすると、絨毯もこたつ布団もふわふわになった。


「こりゃいい」

「なにこれー!」


春は目を輝かせ寝転がった。


「さすが秋斗。昔からやらかす方向が決まってるだけはあるよね」

「なんかあったん?」

「夏希お疲れー。夏希もこたつでぬくぬくしなー。さっきよりやばいよー」

「……?!こりゃええわ……」



「あったかー、ぽかぽかー、ぬくぬくー、ふわふわー、あったかー、ぬくぬくー、ぽかぽかー、ふわふわー……」

「ふわふわー」

「わっふわふー」

「わっふわふー」


春と秋斗は不思議な声を上げていた。それをBGMに、夏希と僕は話していた。


「んでやらかす方向が決まってるとは?」

「昔から何かあっても不思議といい方向に物事を運んでくれるんだ。だから、秋斗の力なら悪い方向に運ぶことはないだろーなー、っていう話」

「ほー……。しっかし、床も布団もふっかふかやな」

「ね。やっぱりこたつって最高じゃね?」

「最高だと思う」

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