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いつかの夢と僕らの日常  作者: 古屋
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一章 二十一話 ひゃっはー!

────冬陽視点


第二世界でやるべきことはとりあえず陽が落ちるまで続けた。まだ結構時間かかるかも。でもそれよりあのアイスが食べたい。




あいす!あいす!おいしいあいす!


『あー、シオンさん。集合だってよ』

『あっはい』


あ、仕事モード入らなきゃやばそ。とても恥ずかしいことになりそう。



廃墟に着くと皆いた。あー星綺麗だなあ。お腹すいたなあ。あ、お昼御飯食べ忘れてた……。


「ねね、シオンちゃん今までどこいってたの?」


うざ。昼食べ忘れたっていうことに気づいたからいま機嫌悪いんだけど。うざ。


「お昼御飯を食べ忘れるぐらい忙しく動いてました」

「ならこれから晩御飯食べに行かないー??」


めんど。


「無職なのにお金あるんですか?」

「ぐっ……意外とグサグサくるね。金なら大丈夫だよ!」

「もしかして弟さんに借りるんですか?」

「そそそ、そんなことないよー?」


ださ。てか食べれるお店残ってなさそ。


「……後学のためにお聞きしたいんですが、隔離区域内に飲食店残ってるんですか?」

「あっ……」


うん。ぽんこつだ。あ、弟さんが来た。ぽんこつさんが水に覆われた。


「うちのがご迷惑おかけしました」

「いえいえ、助かりました。奏さん、大変ですね」

「もしかして、シオンさんにもそんな存在がいるんですか?」


やっぱわかる人にはわかるよね。


「ええ。優しくて繊細で、なおかつ危なっかしくて放っておけない人が」

「お互い大変ですね」

「はい。楽しいけど大変です」


あ……あいつのこと思い出したらアイス食べたくなった。今頃なにやってるんだろーな。なんやかんややってそうだけど、その用事のついでにアイスも探してくれてそう。


考えていると、近くの空に花火が上がった。あっこれ能力だ。花火をあげるだけの能力って……いや、人に向かって打てば……その使い方怖いね。花火は人に向けた状態での使用をお控えくださーい。


「始まったみたいですし、行きますか」




昼間来た廃墟にはたくさんの人がいた。が、廃墟はまるで廃墟には見えない。とても豪華な部屋に様変わりしていた。これも能力。完璧な睡眠をプレゼントする能力。なんじゃそりゃ。そして、無数の冷蔵庫がある。もちろんこれも能力。透明化して、1つの冷凍庫をあける。


……あったー!!1袋手に取って袋をあける。中身をぱきっ、と2つに分けて、冷凍庫内の残りと分けた片方を全部異空間にしまう。ぱきっ、とアイスの口をあけて食べる。……美味しい!!さいこー!!!




僕は戦の最中に何やってるんだろ。我に帰って廃墟の全体が見える位置にアイスをちゅーちゅーしながら移動する。美味しい。この味ほんと好き。


あ、あの人痛みの感覚だけを遮断してゾンビみたいな動きしてる。あっちの人は冷蔵庫同士をリンクさせて別の冷蔵庫の中身パクってる。あ、あれ?地下への階段が昼間と別物……てか熟成庫になってる!……盗んでこよっと。




なんもなかった。こいつら食に興味ねーのかよ。思えば別の冷凍庫には冷凍食品がぎっしりだったけど。ありえねー。



あっ、僕さっき能力かけられてたんだ。へー、思考単純化って……いつも通りだったよ?


あ、あの人は眠りながら食べ物の方向に歩いてる。あれも能力なんだ。へー。食料探知かー。無人島で使える能力じゃん。


あ、要さんの持ってたスタンガンが壊された。電子機器の破壊能力か。銀行強盗とかで使えそー。


あー、あの人野菜育ててるー!きゅうりだー!

……?!?いや季節外れじゃねーか!なんでまだあんな元気なんだよ!


まいーや。洗って食べてみよ。


…………なにこれ異様に美味しい。こんなの農家さん泣いちゃうよ。


あー……あっちの人は砂場で未知の生物と遊んでる。生態系生成って。うん。うん……。


あ!あの人は灰崎さんと格闘術でバトルしてる!!……相手の限界がわかる能力かー。あ、岩さんに沈められた。


最後の一人は変な液体吐いてる……毒だー。毒を吸収してなんか使える技かー。




……ここはサファリパークです??

なんというか、みんな個性で殴りあってるんですが。

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