一章 二十話 儀式の後に
────冬陽視点
お父さんのお墓の前に戻ってきた。少し疲れたかも。
「さて、改めて、おめでとう。貴方はこれで魔者としての資格を得た」
「魔者?」
なんか禍々しくない?
「そう。魔女は魔と呼ばれた全てを扱うもの。もともと、女の方が力が強い傾向にあるから、魔女と呼ばれるようになった。男の場合、魔法使いじゃ長いから私たちの中では魔者と呼ばれるようになったの。まあ、男でも魔女と呼ばれることが多いからどちらでもいいわ」
豆知識的な扱いでいいのかな……?
あの儀式の後、何故か秋斗と会った。なんか分からないけどアイスクリームを奢ってくれるらしい。
「ほい、アイスクリーム」
「ありがと」
好きなのだ!ん、おいしー。
「なあ、大丈夫か?」
「なにが??」
「いや……あのな、口元引きつってるぞ」
「まじ?」
空いてる片手で顔引っ張ってみる。ほんとだ。
「んー……無理すんなよ」
なんでこんなんなってるんだろ。僕はただ知識を受け継ぐ儀式をしただけなのに。それとも、《儀式の最中になにかあったっけ》??
「いやいやいや、僕無理してないよ。そんな深刻そうな顔しないで。ほら!アイス溶けるから食べよ!」
「……ああ。てかそんなはやく溶けねーよ。夏じゃあるまいし。」
「そーいえばもう秋なんだっけかー」
はやいなあ。てかアイス美味し。いや待って、てことは……。
「ね、もしかして夏期限定のあのアイスは……」
「今年も変わらず美味しかったぞ」
「ど、どこかに残ってないかな」
「ないだろ」
「あ、ああ……」
僕の楽しみが……。
「あー、もらってきてやろうか?」
「は?」
「……一応心当たりはある。能力者グループが大量にアイス……というか、冷凍モノを盗んだ事件があってな。営業時間外に突然冷凍庫が現れて根こそぎとられてたんだってよ」
「まじで!?それなら勝算ある!ありがと!!」
これはイケる。僕の勝ち。やることは決まった。あとは待つだけ……よし、第二世界行こう。
「やあ。ちょっと早いけど来たよ」
「ああ、アップデートか」
「そそ。君の自我が育ったから最初とは変えて、重要な記憶以外はデータベースに入れるだけにして影響が少なくなるように調整するから。調整中は睡眠することになるから全世界権限返して。そのうちに色々やる」
「あーい」




