9話 釣り上げられた獣達(前編)
秋月涼って同姓同名のキャラが某超巨大コンテンツに居たことを知って、凄くびっくり。
きちんと調べてからにしなきゃ(使命感)
4月5日:AZRA本社・会議室
「定刻となりました。ただいまより、緊急役員会議を行います。」
席に座る13人の役員達。その中でも、最も端に座る男が、会議の開始を全員に伝えた。
会議の目的は単純。
魔法協会と米軍海兵隊への対処だ。
「今すぐ魔法協会の本部を強襲するべきだ!我々にはそのための戦力がある!」
「その通り!現に政府からも要請が来ている。ここで連中の頭を狩れば、この騒動も自然と収束する筈だ!」
現場最高級の二人が口を揃えて言う。しかし、その二人に対して、本社役員は反論した。
「お二人の考えもわかります。ですが、連中の頭を取ることで逆に歯止めがなくなり、魔導師が本格的に反乱を起こしたらどうするおつもりでしょうか。最悪、魔導軍のクーデターもありえますよ!?」
「なんの戦略的優位性を持たない高級デバイスで武装した、事実上の協会の私兵である魔導軍など、我らの魔導課にとって取るに足らん。」
「しかし!」
そんな二人を、宥める男がいた。
「二人とも、そこまでにしたまえ。良いか、我々は忘れてはいないか?米軍海兵魔導隊の存在を」
「社長!」
「お見苦しいところをお見せしてしまいました。ですが、海兵魔導隊が本格的に参戦するとは思えません。」
「何故だね?」
「それは現場も同意見です。連中が今の日本に介入するのはあまりに大きすぎるリスクがあります。」
「新たな大戦の可能性か…しかし、警戒することに越したことはなかろう。」
「確かに。」
「では、魔導一課を本社に残す方向で。」
涼率いる魔導一課は、こうして、本社にて即応待機の任に付くことになった。
「それで、攻勢計画ですが…」
会議は進む。何も知らないまま。
4月6日:AZRA本社人工島
『…敵魔導師部隊に大損害。施設を制圧。戦闘終了。次、関門戦線。関門海峡の制海権確保。下関駅、門司駅の両地点確保。民兵魔導師部隊、投降。戦闘終了。次…』
政府軍の戦果がラジオから流れてくる。聞く限りでは、政府軍はほぼ全ての戦闘において勝利を収めているようだ。
即応待機を命じられてから半日。しかし、これといった命令が出されるわけでもなく、今のところ、コーヒーを啜りながらラジオを聞き、新聞を読むしか無かった。
「これは、出番なさそうだな…」
独り言を呟いてみる。部下達は別の小隊と話をしている。
つまり、周りには誰もいない。
そう、暇なのだ。職務中だからツイッターをするわけにもいかない。
「暇だ…戦いは簡単に終わりそうだなぁ…」
ラジオの内容が変わった。ニュース番組だ。
どうやら、米軍海兵隊の行動を米国防総省がようやく把握、直ちに兵を撤退させるとの声明をだしたそうだ。
恐らく、協会側が予想以上に勝てなかった上に、魔導軍の基地が早々に抑えられ、身動きが取れなかった為、介入してもメリットがないと判断したのだろう。
そんな中、連絡が入った。
「はい…あーそうですか。了解です。はい、どうも。はい、はい、わかりました。ではまた後ほど報告に向かわせてもらいます。」
電話が終わった。
涼は隊員に呼びかける。
「総員集合!!!!」
隊長が大声で私達を呼んでいる。急いで向かわなければ。
そう思い、大急ぎで走って隊長の元へ駆け走る。
隊長の元へ並ぶと、すぐに話が始まった。
「つい先程、米軍は海兵隊を撤退させる旨の声明をだした。これにより、我々が待機する理由はなくなった。これより我々は、横浜へ向かう!」
部隊の中がざわつく。無理もない。日本魔法協会の総本山を落とそうというのだ。
だがそれは、懸念というよりも、歓喜に近かった。
「貴様等が喜ぶのは無理も無いだろう。何故なら、この戦いで勝つことが出来れば、この内戦は即座に終結するだろうからだ!」
より一層、ざわつきが大きくなる。私達が、戦いを終わらせる。つまり、英雄になれるわけだ。
「準備ができ次第、直ぐに出発だ。輸送機に搭乗し、目標に空挺降下を行うぞ!」
士気は最高潮だ。
だけど、空の分厚い灰色の雲だけが、私を不安にさせた。
投稿ペースが遅くて申し訳ありません。
公立入試が終われば、今よりもペースを上げれると思いますので、それまでお待ち下さい。
後、今回は前中後に分ける予定です。