1話 動乱のきっかけ(修正版)
いろんなものに触発されて書いた。
後悔はしてない。
中学生クオリティなのでおかしなとこがあるかもしれませんが、生暖かい目で見守ってください。
(一章完結後に一部修正を行い、文章を読みやすくしました。)
十分に発達した科学技術は、魔法と見分けがつかない。
―アーサー・C・クラーク―
2040年:3月15日 日本国内でのニュース番組…
『日本時間の今日未明、IMEA(国際魔力機関)が、統一魔法協会に対し、国連安保理での「魔導師の戦略的使用に関する決議」に抵触しているとする旨の勧告を行いました。』
『これに対し、協会側は「国際機関による民間団体への明らかな干渉である。」として、IMEAに対する反発の姿勢を示しています。』
同日、IMEA事務局
神話や伝承の中の存在だった魔法。しかしそれも、科学技術を用いて宝玉と王笏を再現してから、1世紀と半分が過ぎようとしていた。3度の大戦でも使われたこの力は、米ソ二大国による再びの東西冷戦によって、代理戦争の道具に成り下がっていた。
「…統一協会の目的は?連中が西側としても、あまりに無駄な行為だろう。」
「お言葉ですが、局長。彼らの目的は我々と事を構える行為そのものです。」
反対側の席で一人立ち上がった。
「待ち給え李局員。それはあまりにも短絡的な思考だろう。あくまでもこれは連中が虚勢を張っているだけだ。構う必要もなかろう!」
険悪な雰囲気を漂わす会議室。そんな二人をなだめるように、同席していた女性局員が言った。
「お二人共、落ち着いて。今回なぜ勧告を行ったかを今一度考え直しては?」
二人の局員は渋々と席に座った。
IMEAの勧告に対する統一協会の声明は、IMEAの予想外の返答であった。
第三次大戦の結果、事実上東側の賛同組織となった国連。そんな中、特に安保理との繋がりが強いIMEAの勧告に西側の組織である統一協会が反発するというのは、安保理に協会への制裁、もしくは攻撃の名分を与えるような行為である。
だからIMEAの局員は、なぜ統一協会が反発するのか理解できなかった。
「とにかく、話を戻します。反発する協会が、何を考えているのかはわかりませんが、理解しようと努力しなければなりません。そのために、今日、彼に来てもらったのでしょう?」
そう言われ、少年が立ち上がった。
「日本国、秋月グループより出向しました、秋月涼です。」
主人公は、一応この秋月君です。
少年と言っても、かなり体がガッチリしている、ラグビー部にいそうな感じです。
まぁ、後方メインなのであまり活躍しませんが。