06話 獣人の砦の戦い
迫力があるゴーレム同士による殴り合いが始まった。同数の大隊54体対54体による壮絶な殴り合い。だがここで互いのゴーレムたちの装備の違いが出始める。急遽作られた国王軍のゴーレムたちの装備は鉄製であり、王弟軍の装備はあらかじめ用意されたミスリル。中身は同じように急増だとしてもこの装備品により国王軍のゴーレムが破壊されだす。
数が開き始めるとその物量を利用して街道を進み門へと進ませる。門前へと自身が造ったゴーレムたちがたどり着いたことでパルカスはニヤリと口端を釣り上げ
「ククク、どうだ見たことか! 我の造ったゴーレムがニムバスの造ったゴーレムどもを・・・」
両手を広げ叫ぶパルカスは大声を上げながら笑いだし、次の瞬間顔が引きつる。門前へと向かったゴーレムが宙を舞ったのである。ゴーレムたちが弾き飛ばされた先にはひと際存在感を示すミスリルゴーレムの姿があった。
「なっななななっ! 大きさ、魔力圧・・・ミスリルゴーレムだと!? 馬鹿なこの我より先にミスリルの加工に成功したと言うのか!」
パルカスがその場で地団駄を踏む。
「侯爵様、そろそろ夜になります。本日はこの場を退き陣を作り体制を整い直してはいかがでありましょう」
パルカスは意見を言ってきた男を睨み付け
「分かっている。小手調べはこれくらいにしといてやる。明日はこうはいかんぞニムバス!」
パルカスは砦の城壁を睨み付け見張り台から車内へと戻っていった。
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夜も更け、倒されたゴーレムたちの残骸の影を進む者たちがいた。ジャミルたち義勇軍の者たちである。
「よし、警戒はざるだな。食料はここか」
ジャミルはテントの裏からテントを引き裂き中を覗き込み口を開く。
「ここに火をつければ奴らは混乱する。その隙にできるだけ武具を奪うぞ」
ジャミルの指示に男たちは頷き散って行く。それから暫くした後に兵糧を修めたテントから火の手が上がり、兵士たちは慌てて消火活動を行う。
一方武器を保管するテントの前で兵士たちは
「俺たちも行った方が良くないか?」
相棒である男が頷くとそのまま自分の方へと倒れ込んでくる。男は慌てて男を抱きかかえると男の首元にナイフが突き刺さっていて顔を引きつらせながらも声を上げようとして意識を失う。男にも同じようにナイフが突き刺さっていたからであった。




