04話 シーマ領の罠
街門が破られドードリ達がなだれ込む。
「かっ頭?」
偵察部隊のリーダーは驚きの声を上げる。そんなリーダーにドードリは駆け寄り拳をその顔面へと炸裂させる。
「貴様の部下のせいで俺らがどんな目に遭ったか! 申し開きが有るなら聞いてやる!」
リーダーの男は鼻から血を流し、頬を抑えながら、ヨロヨロと立ち上がり
「何故来たんですか! これは罠です! この街は既にもぬけの殻なんですよ!」
するとその言葉が引き金であるかのように周囲の風が中心へと渦巻く・・・そう竜巻が発生したのであった。
ドードリは拳をプルプルと震わせながらリーダーの男を睨み付け、その拳をゆっくりと下へと落とし
「全員街の外へ逃げろ! これは罠だ! 退却! 退却だぁぁぁ!!!」
ドードリの近くにいた者たちはドードリの後を追う様に駆け抜ける。建物の中に入った者たちは頭であるドードリの声に外へと出て顔から血の気が引いた。街の中で荒れ狂う竜巻をその目に捕らえたからである。だが逃げるにはもはや遅かった。荒れ狂う4つの竜巻が中心へと向かい円をかきながら向かっていて、無理に駆け抜けようとすれば回って来る竜巻にのまれ宙へと投げ出され、避けながら進もうにも竜巻の影響で家屋が倒壊して足場が悪くその行く手を阻む。そして中心で一つになった竜巻が今度は外へ向け猛威を振るい、助かったのは早期に街の外まで逃げたドードリ達と地下室を調べていた数人、捕らえられた7人のみで、それ以外の者の多くはその命を失い、助かった者も大きなけがを負い最早生きて行くにも大変な状態となっていた。
「くそぉっ! くそぉぉぉぉぉぉぉっ!!!」
街の城壁の外で天にも昇る大きな竜巻を見ながらドードリは膝を付き天に向け叫ぶのであった。
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ルインから東へと向かう異様な集団が有る。パルカス率いるゴーレムの軍団である。大隊規模のゴーレムを従え食料の確保を待たずして進軍を開始した。理由の一つとしてゴーレムには食料がいらないと言う事で兵糧を少なくて済むという理由と、ゴーレムであればいくらでも作れると考えたからである。
「行軍はそれほど急がんで良い! 獣人の砦であれば戦わずに抜けることが出来よう」
パルカスはゴーレムたちの中心で4頭の馬で退く大きな馬車の見晴らし台から号令を出す。
食料は獣人の砦でも手に入る。そのためのウージンなのだから、真の戦いはその先お平原か森の街道かテンマの都周辺であろうからな。




