19話 フレアス族の処遇
あれこれ悩んでいたクレスだが翌日クレイ達も含め開いた会議にローズたちも呼び、昨日話し合った内容を口にするとローズが立ち上がり声を上げた。
「私たちは首都暮らしで構いませんし、難民を纏めているのは私の母マリーですから、領地を与えてくださるのなら母にお願いします」
「せや、おかみさんには、わてもえろ~世話んなったきにな。それに補佐するもんなら、わての弟のノイマンちゅう、優秀な奴がおるきに任せればええ」
更に援護するかのようにハフマンが付け加えるとナディアが呆れたように口を開く
「貴方達が人質扱いと言うのは良いのですか?」
「そんな事は私やハフマンは既に覚悟していましたし、別に自由が無いわけじゃないでしょ?」
ローズの問いにはブレインが答える。
「首都内では基本自由ですね。他の都市に行かれる場合は許可制となりますが、それは護衛などの手配が必要となるからですね」
その答えにローズはにこやかに笑い
「なら、向こうに居た時より自由だわ」
そう、ローズの父が健在であった頃からもその弟との確執から誘拐などの危険から外出は滅多にできなかったのであった。そう言う事も有ってローズは心を躍らせていた。
彼女たちの処遇があっさりと決まったことで引継ぎを終えたクレス達と共に首都へと向け出発をする。その間にホークには手紙を持ち難民たちがいる場所まで飛んでもらいエッセンラントへと向かってもらっていた。
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あれから10日たち、首都クレアからエッセンラントへと向かう戦闘艇があった。その中には伯爵位を貰ったローズの母マリー、操縦かんを握るのはハフマンの弟のノイマン、マリーの後方の座席には護衛として来ているフレアス族の闘士が3人座っていた。
「本当にこんなに良くしてもらってよかったのかしら?」
不意にマリーが呟くとノイマンは前を向きながら
「私は良かったんだと思いますよ。クレス王は確かに若いですが、だからこそまず人を信じようと為さっている様に感じました」
「そうね。ローズだと歳が離れているからサクラが良いかしら?」
ノイマンが小首を傾げるとマリーは笑いながら
「フフフフ、クレス様の第二夫人としてよ。きっとサクラの方がお似合いよね」
マリーは楽しそうに笑いながらサクラにどう話を切り出そうかと考え始め、ノイマンは操縦かんを握りながら苦笑いを浮かべるのであった。




