10話 解放に向けて
降りたミリエルはクレイの下へと向かう。そしてクレイを下から覗き込み。
「彼女を守るって仕事はどうしたんですか?」
クレイは顔を赤くし顔を背けるとガラハが豪快に笑いながら
「その姫さんと結婚するに為に、国に使えることになった訳だガハハハハハ」
「それだけではない」
「ガハハハハハ、その刀を直した者がその国の王だと言うのだろ? しかし俺の目にはそれはついでの様に思うがなガハハハハハ」
言い訳をするクレイとそれをからかうガラハ・・・ミリエルは昔を思い出し頬を緩ませる。
「でどうすんのさこいつら? 私はフィアに恩を返さなきゃならないんだが・・・」
「手を貸す。さっさと終わらせるぞ」
「おう!」
「そうこなくっちゃ♪」
クレイの一言で団員たちから殺気が放たれるとウージンの私兵たちはすぐさま武器を捨て両手を上げた。
「あらら? あんたらもう少し歯向かうって度胸のあるやつはいないの?」
すると私兵の1人が声を震わせ
「だっ誰がすっ好き好んで最強の傭兵団に戦いを挑むかよ。それならさっさと降伏した方が命だけは助かるかもしれね~じゃね~か!」
その言葉に私兵全員が何度も頷く。
「これで終わりだなタクト」
フィアを抱えながらジャミルはタクトに向け短剣を突きだす。
「なっ何だよ! ウージンに逆らってまですることかよ! 僕はまだ死にたくはないんだ!」
ジャミルはため息を漏らし首を左右に振り
「そのウージンだが代官を解任された。これから俺たち義勇軍は奴らが逃げ出さないようにしなきゃならないって時に・・・」
ジャミルのその言葉にタクトはウージンの私兵へと顔を向けると私兵は顔を背ける。
「一応タクトも一緒に縛っときな。あと竜牙団の人、この後も手伝ってくれると有り難いんだが?」
「ああ、ミリエルが世話になったんだそれくらい大したことではない」
クレイの答えにジャミルは胸をなで下ろす。
「じゃあこっちの東門を任せる」
クレイが頷く。
「俺たちは西門封鎖に行く! 遅れるなよ!」
「「「おうっ!」」」
駆けだすジャミルにアルト達も走り出しその後を追った。
「ミリエルはそこのフィア嬢と共にここに残れ、後の者は東門だ」
そしてクレイはシーエルフであるウィルナーへと向き直り
「ウィルナー殿達は・・・」
「気にする出ない。どうせここから出られりゃせんのだ。ここで待たせてもらうわ」
「そう言う事だ。あんたは気にせずに暴れりゃいいんだ。ここに助けに来ようと俺たちが何とかするさ」
ウィルスが親指を立て手を突きだす。
「私が残るんだ。ここは大丈夫だよ団長」
「ああ、任せた」
そう言い捨てクレイもまたガラハ達を引き連れ東門目指し駆けだした。




