02話 王弟の思惑
ガフとの挨拶を終え、アルトが書状を渡すと、ガフはそれを副団長であるドワーフ族のルドへと渡す。ルドは書状を開き内容を確認してアルトへと顔を向け
「丁度良い。儂らはガードナへ戻るとこだったんじゃからな」
アルト達の顔に笑みがこぼれる。するとローズがアルトの隣から口を挟んだ。
「では、私たちはここでお別れですね」
その言葉にガフは不思議に思い、ローズに理由を聞くと、ローズは天魔王に会うためのつなぎをルインに居る王弟に願い出ると聞きその瞳を見開き口を開く。
「娘よ、そいつはやめた方が良い」
「どういうことでしょうか?」
ガフの言葉に訳も分からずと言ったローズが聞き返すと、先ほどの大女ロザンヌが説明してくれる。
「今回の【ゴブリン】騒動はその王弟の所業だって言っているんだよ。あたい達はそれを調べるためにナハト様から調査の依頼を受けていたって事さね」
「それは本当ですか!」
ロザンヌの言葉の真意を確かめるためにアルトが声を荒げた。
「本当だ、【黒水】という犯罪組織を使った15年以上前からの王弟による反逆計画の1つだよ」
「おいっ! ロザンヌ! それ以上は口を慎め!」
ルドがいらないことまで喋るなといいロザンヌを叱る。
15年前から? まさか!
「王都襲撃事件も王弟の所業なのですか?」
アルトはある可能性に気が付き思わず声を上げる。その言葉にルドは額に手を置き首を振る。ロザンヌもむずからの口を手で押さえ顔を歪める。そんな中、ガフが口を開き肯定した。
「そうだ。あの豚野郎は、自分が王になりたいがために犯罪組織と組み【王都襲撃事件】を起こし、更には今回の【ゴブリン事件】、そんでもって最悪なのが【王弟の反乱】これが計画されている」
アルトはあまりに大事となっていることに顔を歪め、ローズは頼み込もうとしていた者が犯罪者だと知り方を落とした。
「それだけではあるまい。獣人の砦の代官も一枚かんでいるって話を聞く。下手すりゃ一気に王都へ攻め籠れるかもしれん」
この言葉にはライトとレフトも瞳を見開いた。なぜならば2人は獣人の砦の代官が私兵を多く雇い入れていることはドーパンに居た頃から問題に上がっていることであったのだから
「それはかなり不味いのでは?」
ライトが思わず口にした言葉にルドが頷き
「じゃが、我らが敵陣を突っ切る訳にも行くまい」
知らせるのにしても敵地と思われる【獣人の砦】へと行くわけにはいかないと言うと、ローズが口を開いた。
「なら、私たちがそれを伝えに行きます」




