28話 道中
クレス達を乗せた【ホワイトノア】は北西へ向け進む。
その時間を利用してクレスは格納庫で【スペースホーム】を発動させその中で作業を行っていた。
「・・・出来た。君の名前はバスター。」
そこには2mを超える大きな鎧を纏った【ゴーレム】が全部で6体並んでいた。バスターと呼ばれた白地に黄色の縁どりされた鎧を纏った【ゴーレム】の瞳が光り動き出す。
「残りはフォート01、02、03、04、05。」
黄色を基調とした白縁の鎧を纏った5体の【ゴーレム】達の瞳が光る。
「後は・・・筋組織に使う魔物の肉が足りないか・・・ならデュエル達の装備かな?」
そう言ってクレスが取り出したのは【ミスリル】のインゴットであった。
・・・・・・・・・・・・・・・
一方アルト達はやっとの思いで山間の街道を抜ける。すると開けた草原が広がり綺麗な景色が広がる・・・わけではなく豚の顔をしたふっくらとした魔物【オーク】に襲われている馬車が目に入る。
「「「きゃぁぁ!!!」」」
子供たちの悲鳴が木霊する中
「炎よ!【ファイアアロー】」
黄金色の短髪で狐の耳をつけたプロポーションの良いフレアス族の女性から火の矢が放たれ【オーク】を襲う。
「そこや! せいっ!」
怯んだ【オーク】へ向け筋肉質の商人風のフレアス族の男が槍を突きたてる。
「そんでもって、これでとどめや【ファイアボール】」
バレーボールサイズの炎の塊が男の手から放たれ【オーク】を焼き尽くす。だが馬車の陰から【オーク】が子供たちを狙っているのがアルトの瞳に映る。
「やらせない! 【ライトアロー】」
【ライドバード】で駆けだしたアルトの手から光の矢が放たれ子供たちを狙う【オーク】へと突き刺さる。突如放たれた【ライトアロー】に驚いていたフレアス族の女性と男はその矢が放たれた方向を見て瞳を見開いた。
驚く2人を横切る形でアルトが駆け、【オーク】の横を駆け抜けると同時に【ミスリルソード】を抜き放ち【オーク】の首を切り飛ばした。
「ライト、レフト! 周囲を警戒!」
すぐさまアルトはレフトとライトへ指示を出す。その声にレフトとライトは頷き、馬車の周りを駆けるように旋回を始めた。
「助かったわ。」
アルトへと駆け寄る女性にアルトは睨み付け
「守りながら戦うのなら周囲にも気を配れ!」
「・・・そう、そうよね・・・ありがとう。あたいはローズ踊り子よ、それでこっちがハフマン。」
自身の胸へ手を添え名乗りを上げ、槍を持った男を紹介すると馬車の傍で怯えていたフレアス族の子供たちが
「オレ、フォル!」
「あたしはミル!」
「ボクはククです。」
順番に挨拶をした。




