10話 王家と覚悟
クレスから離れてクレイの両肩を掴みゆさゆさと揺らすティアの横を通り抜け、クレスは
「じゃあそう言う事みたいですからクレイさんではなく、お義兄さんと呼んだ方が良いですかね。」
「あっクーがそう呼ぶなら私も呼ぶべきかな?」
そこまで言われクレイは理解する。自身の勘違いとクレスとティアの関係を・・・
「かっからかうな! 私のような元孤児が貴族・・・いや王族となど・・・」
そう言いかけたクレイの頬に冷たく光る刃が添えられていた。
「自分なんかっていうのは姉様に失礼ですよ? それに姉様の隣に並び立つと言うならそんな些細なこと忘れることです。僕は貴方を姉様のパートナーにふさわしいと思ったんですけど・・・しばらく様子を見る必要がありますね。」
「そうだねクー。義姉上に誰がふさわしいか分からせる必要がありますわね。」
クレスとナディアの気迫に押されるクレイの頬をティアはバチンと両手で叩き
「その様ですわね。良いことクレイ! 貴方のことは私が認め、弟たちが認めているのです。もっと自信を持って私の傍にいてください。」
今にも泣きだしそうに瞳を潤ませティアはクレイに言い聞かせる。するとムントが口を挟む。
「あの~寝る場所はどういたしましょう? 1部屋は空いておりますが・・・」
「あ~狭いか・・・」
「クー、良いんじゃないかしら狭い方が・・・その・・・アレで。」
ナディアの頬が赤く染まるのを見たティアは耳まで一気に赤く染め
「ななななっ何を言っているのかな? ナディアは・・・(心の準備がまだ)」
「それならば私が廊下でも・・・」
「狭いから邪魔になりますね。」
クレイが廊下でも良いと言いそうになるとその言葉にムントが被せる。
「ならば、ムントの部屋をクレイ殿に貸して、ムントはアムと一緒に寝ればいいんじゃないのか? アムは小さいから。」
「ななななっ! 何でアムが、ここここんなエロ猫と一緒に寝なければならないのですかっライラ様! 孕まされてしまうじゃないですか!」
ライラの冗談に真っ赤な顔をしたアムが慌てて答える。
「ほぉ~一緒に寝れば孕まされるような関係を持ってしまうと?」
ニタニタと笑うライラへこつんと拳が落とされ
「こ~ら、アムをからかうんじゃありません。それだったら誰かがこのリビングで寝ればいいじゃないですか。予備の布団などあるのでしょう・・・ムント?」
「はっはいっ! 予備はもちゅろんあります。・・・つ~」
先ほどから大人しいと思ったらムントも赤くなっていた。
「ならば、私がここで・・・」
クレイがここで寝ると言いかけたとこでティアが
「私はゴールドやシルバーと一緒に寝ます。その方が慣れてますし、あの子達も落ち着くと思います。」




